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慢性肝炎や肝がんの「20年」の起算点:発症時期のカルテが運命を分ける理由

この記事の要点まとめ

最初に慢性肝炎や肝がんと診断・治療された日が基準、カルテ紛失による起算点後退リスク.

【この記事の監修者】

井上 正人 弁護士(大阪弁護士会所属 / 弁護士法人夕陽ヶ丘法律事務所 代表)

慢性肝炎や肝がんにおける「20年」の起算点

B型肝炎ウイルスによって慢性肝炎、肝硬変、肝がんを発症された方にとって、給付金の額を大きく左右するのが除斥期間(20年の壁)です。この20年という期間が経過しているかどうかで、受け取れる給付金が大幅に減額されてしまいます。

では、慢性肝炎や肝がんを発症された場合、この「20年」はいつからカウントされるのでしょうか。それは「最初にその病気(慢性肝炎や肝がんなど)と診断され、治療を開始した日」が基準となります。

発症時期を証明する「カルテ」の重要性

起算点が「最初に診断された日」であるということは、その日付を客観的な証拠で国に証明しなければなりません。そこで最も重要になるのが医療機関のカルテ(診療記録)です。

カルテに記載された初診日や、確定診断が下された日が起算点として認定されます。そのため、過去にどの病院で、いつ診断を受けたのかを正確に把握し、そのカルテを取り寄せることがB型肝炎訴訟の手続きにおいて非常に重要となります。

カルテ紛失による起算点後退のリスク

ここで深刻な問題となるのが、カルテの保存期間です。法律上、医療機関におけるカルテの保存義務は5年間と定められており、古いカルテはすでに破棄されているケースが少なくありません。

もし最初に診断された病院のカルテが破棄されていて存在しない場合、次に受診した別の病院のカルテなど、客観的に「発症していた」と証明できる最も古い記録が起算点として扱われることになります。

カルテが見つからないために、実際の初診日とは異なる日付が起算点として認定されてしまうと、場合によっては「20年が経過している」と判断されてしまい、給付金が大幅に減額されるリスク(起算点後退リスク)が生じます。

早めの調査と手続き開始が鍵

カルテが残っているかどうかは、病院に問い合わせてみなければ分かりません。時間が経てば経つほどカルテが破棄される可能性は高くなるため、少しでも早く医療機関の記録を確認することが大切です。

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弁護士 井上正人

この記事の監修

弁護士 井上 正人 (いのうえ まさと)

大阪弁護士会所属(登録番号:43449)
弁護士法人夕陽ヶ丘法律事務所 代表

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