この記事の要点まとめ
死亡した感染者の和解金を、疎遠な前妻の子と後妻の間で法定相続に基づき公平に分割する遺産分割協議書の作成について解説します。
亡くなられた方の給付金は「相続」の対象となります
B型肝炎ウイルスに感染されていた方(一次感染者または二次感染者など)がすでにお亡くなりになっている場合でも、そのご遺族が国に対してB型肝炎給付金を請求することができます。
ここで重要なのは、国から支払われる給付金(和解金)は、亡くなられた方の「遺産(相続財産)」として扱われるという点です。そのため、給付金を受け取るためには、原則として法定相続人全員で遺産分割協議を行い、誰がどのような割合で給付金を受け取るのかを取り決める必要があります。
しかし、亡くなられた方に離婚・再婚の歴があり、「前妻(または前夫)との間のお子様」と「現在の配偶者(後妻・後夫)」が共同で相続人となるケースでは、お互いに面識がなかったり、長年疎遠であったりして、協議を進めるのが難しいことがよくあります。
疎遠な相続人同士での遺産分割協議の進め方
法律上、前妻との間のお子様にも、現在の配偶者やそのお子様と同様に、正当な相続権があります。B型肝炎の和解金を受け取るための手続きを進めるためには、たとえ疎遠であっても、すべてのお子様(相続人)と連絡を取り、遺産分割協議書に署名・捺印(実印)をしていただく必要があります。
1. 戸籍調査による相続人の特定と連絡先の確認
まずは、亡くなられた方の「出生から死亡までの連続した戸籍謄本」等を取得し、法律上の相続人をすべて特定します。その上で、「戸籍の附票」を取得して、疎遠になっている相続人(前妻のお子様など)の現在の住民票上の住所を確認します。
2. お手紙での丁寧な状況説明とご協力のお願い
いきなり見知らぬ親族から連絡が来ると、相手方も驚かれたり警戒されたりすることがあります。そのため、まずは丁寧なお手紙をお送りし、「亡くなられたことのご報告」「B型肝炎給付金の手続きを行いたいこと」「法定相続分に基づき公平に分配したいこと」などを誠実にお伝えすることが大切です。
法定相続分に基づく公平な分割の提案
疎遠な相続人の方にご協力をいただくための最もスムーズな方法は、法律で定められた割合(法定相続分)に沿って、公平に和解金を分割する提案をすることです。
例えば、相続人が「後妻」と「後妻との子1人」、「前妻との子1人」の合計3名だったとします。この場合、和解金の法定相続分は以下のようになります。 ・後妻:2分の1 ・後妻との子:4分の1 ・前妻との子:4分の1
「国から支払われる和解金を、この法定相続分の割合で公平に分けましょう」とご提案し、遺産分割協議書を作成します。誰か一人が和解金を独占するのではなく、権利のある方全員に適正な金額が行き渡るようにすることで、疎遠なご親族にも納得していただきやすくなります。
まとめ:複雑な相続手続きも弁護士がサポートします
疎遠なご親族や、一度も会ったことのない相続人に対して、直接お手紙を書いたり連絡を取ったりすることは、精神的にも大きな負担になるかと思います。また、遺産分割協議書の作成や、裁判所・国へ提出する書類の準備には専門的な知識が求められます。
弁護士にご依頼いただければ、相続人の調査からお手紙の作成・送付、遺産分割協議書の調整まで、代理人としてすべてをサポートすることができます。第三者である専門家が間に入ることで、感情的なもつれを防ぎ、スムーズに手続きを進めることが可能です。
夕陽ヶ丘法律事務所では、B型肝炎訴訟に関する無料相談を受け付けています。着手金0円の完全成功報酬制ですので、ご家族や相続人の方と疎遠で手続きに不安がある方も、まずはお気軽にご相談ください。
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