この記事の要点まとめ
親権者である母親単独で、離婚した夫(一次感染者)の過去の医療データを弁護士会照会で集める方法を解説します。
離婚した夫(元夫)がB型肝炎ウイルスに感染していた場合
お子様がB型肝炎ウイルスに感染しており、その原因が「父親からの感染(父子感染)」あるいは「父親が一次感染者であり、その遺伝等の事情が関係している」ケースにおいて、お父様の医療記録が手続き上必要になることがあります。
しかし、すでにご夫婦が離婚されており、お父様(元夫)と長年疎遠になっている場合、お父様の過去の血液検査結果やカルテを直接お願いして取得するのは非常に困難です。「連絡先も分からないし、関わりを持ちたくない」というご事情を抱えられているお母様は少なくありません。
親権者であるお母様が、お子様の将来のためにB型肝炎給付金の手続きを進めたいと考えたとき、元夫の協力が得られない状況をどのように乗り越えればよいのでしょうか。
弁護士会照会(23条照会)を活用した証拠収集
元夫と直接連絡を取ることなく、過去の医療データ(カルテや血液検査の結果など)を集めるための強力な手段として、「弁護士会照会(通称:23条照会)」という制度があります。
弁護士会照会とは、弁護士法第23条の2に基づき、弁護士が受任している事件について必要な事実を調査するため、所属する弁護士会を通じて官公庁や企業、医療機関などに対して情報の開示を求める公的な制度です。
医療機関への照会手続きの流れ
1. 過去の通院歴のヒアリング お母様のご記憶を頼りに、元夫が過去に通院・入院していた病院名や、健康診断を受けていた時期・場所などを可能な範囲で絞り込みます。
2. 弁護士会を通じたカルテ・検査結果の開示請求 特定した医療機関に対し、弁護士会を通じて医療記録の開示を求めます。通常、他人の医療情報は厳格な個人情報として保護されていますが、お子様の正当な権利行使(B型肝炎給付金の請求)のために必要不可欠な証拠であると法的に認められれば、医療機関側が開示に応じてくれるケースがあります。
3. 裁判所への提出 開示された医療記録から、元夫のB型肝炎ウイルスの感染状況(HBs抗原陽性など)を証明できるデータが見つかれば、それをお子様の給付金請求のための重要な証拠として国(裁判所)に提出します。
親権者単独でも手続きは進められます
未成年のお子様が原告となって裁判を起こす場合、原則として法定代理人である親権者が手続きを代行します。 離婚によってお母様が単独で親権を持っている場合、元夫(父親)の同意や署名をもらうことなく、お母様の判断だけで弁護士に依頼し、お子様の給付金請求手続きを進めることができます。元夫と顔を合わせたり、直接交渉したりする必要は一切ありません。
まとめ:元夫と疎遠でも諦めないでください
お子様のB型肝炎給付金の手続きを進める上で、離婚した元夫の医療記録が必要になったとしても、ご自身で無理に連絡を取る必要はありません。弁護士の職務権限である「弁護士会照会」などを適切に活用することで、必要な証拠を集められる可能性は十分にあります。
夕陽ヶ丘法律事務所では、B型肝炎訴訟に関する無料相談を受け付けています。着手金0円の完全成功報酬制ですので、元夫と疎遠で証拠集めにお困りのお母様も、まずはお気軽にご相談ください。お子様の未来を守るために、私たちが全力でサポートいたします。
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