この記事の要点まとめ
海外赴任先で受けたHBs抗原・HBc抗体検査結果に、現地大使館・領事館の認証を得て裁判所に提出する実務について解説します。
海外に住むご家族の検査結果を証拠として使う場合
B型肝炎給付金の請求手続き(国家賠償請求)では、ご自身やご親族(お母様や年長きょうだいなど)の血液検査結果(HBs抗原やHBc抗体など)を裁判所に提出して、感染の事実や母子感染ではないことを証明する必要があります。
しかし、検査を受けてほしいご親族が海外に赴任していたり、国際結婚などで海外に永住していたりして、日本国内の医療機関で採血を受けることが物理的に難しいケースがあります。このような場合、「海外の現地の病院で受けた検査結果は、日本の裁判で証拠として認めてもらえるのだろうか」と不安に思われることでしょう。
結論から申し上げますと、海外の医療機関で実施された血液検査の結果であっても、適切な手続きを踏むことで証拠として提出することは十分に可能です。
海外の診断書・検査結果を提出するための「認証」手続き
日本の裁判所(そして国)は、提出された医療記録が「本当にその国の正式な医療機関で作成された本物であるか」を厳格に審査します。海外の文書には日本の医師免許に基づく署名や印鑑がないため、そのまま提出しても、公的な証拠として認められない可能性があります。
そこで必要となるのが、現地の大使館や領事館(在外公館)による「認証」という手続きです。
認証(サイン証明)とは何か
認証とは、その文書(海外の病院が発行した検査結果や診断書)の署名が間違いなく本人のものであること、あるいは正式な機関によって作成されたものであることを、日本の公的機関(大使館・領事館)がお墨付きを与える制度です。
具体的な手続きの流れ
1. 現地の病院で検査を受け、英文等の診断書・検査結果を受け取る 現地の医師に依頼してB型肝炎の関連項目の検査を受け、その結果を証明する書類(サイン入り)を発行してもらいます。
2. 現地の日本大使館・総領事館で認証を受ける 検査を受けたご親族ご本人が、検査結果の原本と身分証明書を持参して現地の日本大使館や総領事館へ出向きます。そこで領事の面前で文書が真正なものであることを確認してもらい、「サイン証明」などの認証を付与してもらいます。(国や地域によっては、現地の公証人の認証を受けた後に大使館へ持ち込む「公印確認」のステップが必要な場合もあります。)
3. 日本語の翻訳文を作成して日本の裁判所へ提出 認証を受けた外国語の検査結果には、必ず日本語の翻訳文を添付して日本の裁判所へ提出します。翻訳は専門の翻訳家でなくても、内容が正確であればご自身や弁護士が作成したものでも認められます。
まとめ:海外在住のご家族のサポートもご相談ください
海外の医療機関での検査や大使館での認証手続きは、国内で行うよりも複雑で手間がかかりますが、正しい手順を踏めば確実に給付金手続きの証拠として有効になります。海外にいらっしゃるご家族にどのように依頼・説明すればよいか迷われた際も、弁護士が現地での手続きの流れを丁寧にアドバイスいたします。
夕陽ヶ丘法律事務所では、B型肝炎訴訟に関する無料相談を受け付けています。着手金0円の完全成功報酬制ですので、ご親族が海外にお住まいで検査の手配に不安がある方も、まずはお気軽にご相談ください。書類の準備から翻訳のサポートまで、幅広く対応いたします。
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