【弁護士に依頼するメリット】複雑な医学的根拠の主張や追加資料の収集を専門的知識を持つ弁護士が代行することで、国との和解手続きをスムーズに進め、2027年3月31日の提訴期限内に給付金受給を実現する可能性を最大限に高めることができます。
B型肝炎訴訟における母子感染の否定と「母親の高齢によるHBs抗原陰性化」
B型肝炎給付金訴訟(特定B型肝炎ウイルス感染者給付金等の支給に関する特別措置法に基づく訴訟)において、一次感染者(集団予防接種等の際の注射器の連続使用により感染した方)として認められるためには、母親からの垂直感染(母子感染)ではないことを証明(母子感染の否定)しなければなりません。
通常、母親が持続感染者(HBs抗原陽性)ではないことを証明するため、母親のHBs抗原検査結果(陰性データ)を提出します。しかし、母親が高齢(概ね80歳以上など)である場合、高齢化に伴い免疫学的機序等によりB型肝炎ウイルスが体内で自然消失し、過去に持続感染していたにもかかわらず現在の検査でHBs抗原が陰性化してしまうケースがあります。そのため、国(厚生労働省)側から「高齢になってからの陰性データでは、出生当時も母親が非感染者であった(母子感染がなかった)ことの証明としては不十分である」として、母親のデータが不採用とされる事例が発生します。
年長きょうだいの検査データ等を用いた代替立証
母親が高齢によるウイルスの自然消失を理由にHBs抗原陰性データを不採用とされた場合でも、諦める必要はありません。実務上、母親の直接的なデータが採用されない場合の「代替立証」の手段が認められています。
その代表的な方法が、年長きょうだいのHBs抗原陰性データの提出です。母親から子どもへのB型肝炎ウイルスの母子感染が存在する場合、原則として年長のきょうだいも持続感染(HBs抗原陽性)している蓋然性が極めて高くなります。したがって、年長のきょうだいの全員(または一部)がHBs抗原陰性であることを証明できれば、「母親は子どもたちに対して持続感染を起こしていなかった(=母子感染はなかった)」という強力な間接証拠となり、国の指摘を覆すことができます。
また、年長きょうだいのデータに加え、過去の健康診断結果、母子健康手帳の記録、その他の家族歴に関する医療記録など、客観的な周辺資料を総合的に組み合わせることで、集団予防接種等による感染(一次感染)の要件を満たしていることを論理的に立証します。
一人で悩まず専門家とともに適切な立証方針を
国からの厳しい指摘や反論に対して、個人で医学的・法的な代替立証を行うことは非常に困難です。母子感染の否定に関する立証は専門的な訴訟実務の知識を要するため、不十分な主張のままでは和解協議を進めることができません。
特措法に基づく給付金の請求および提訴の期限は2027年3月31日までと定められています。期限を過ぎると、要件を満たしていても給付金を受け取ることができなくなります。
カルテの解釈や代替立証の組み立てにお悩みの方は、一人で抱え込まず、B型肝炎訴訟の実務に精通した弁護士に早めにご相談ください。専門家の知見を活用することで、確実な証拠収集とスムーズな和解手続きが可能となります。

