国から「過去の輸血歴(手術歴)についての詳細を釈明せよ」と質問状が届いた時
手術カルテを取り寄せ、輸血用血液製剤の使用がないこと(または輸血前のキャリア判定)の証明。
輸血による感染可能性と国の反論
B型肝炎訴訟において、集団予防接種等による感染であることを証明するためには、「他の原因(母子感染など)による感染ではないこと」を示す必要があります。その中で、過去に大きな手術や治療を受けた経歴がある場合、国から「輸血や血液製剤の使用によって感染したのではないか」と反論(指摘)されることがあります。 特に、B型肝炎ウイルスが混入した血液製剤が使用されていた時代に治療を受けた方は、この点が厳しくチェックされる傾向にあります。
輸血が原因ではないことを証明する方法
国から輸血による感染の可能性を指摘された場合、予防接種が原因であることを立証するために、追加の証拠を提出して反論する必要があります。具体的な対応としては、以下の2つのアプローチが考えられます。
1. 手術カルテを取り寄せ、輸血がないことを証明する
最も確実な方法は、過去に手術や治療を受けた医療機関からカルテ(診療録)を取り寄せ、「輸血や血液製剤の使用が行われていなかったこと」を直接証明することです。 カルテには、手術の記録、麻酔記録、使用した薬剤などが詳細に記載されています。これらの記録を精査し、輸血が行われた形跡がないことを示すことで、国の反論を覆すことができます。医療記録の保存期間は原則5年ですが、大きな病院などでは数十年前のカルテがマイクロフィルムや電子データとして残されていることもあります。
2. 輸血前の段階で既にキャリアであったことを証明する
万が一、手術等で輸血を受けていた記録が見つかった場合でも諦める必要はありません。もし、「輸血を受ける前の時点で、すでにB型肝炎ウイルスのキャリア(持続感染者)であった」という証拠があれば、輸血による感染は否定されます。 例えば、手術前の術前検査の記録や、過去の健康診断結果、別の病院での古い受診記録などから、輸血実施日より前に「HBs抗原陽性」と判定されていたことが確認できれば、有効な反論となります。
医療記録の収集と読み込みには専門知識が必要です
古いカルテの開示請求には複雑な手続きが必要になることが多く、また、開示された医療記録(ドイツ語や専門用語が多く含まれる手書きのカルテなど)の中から、必要な情報を正確に読み取ることは容易ではありません。 このような場合、医療記録の扱いに慣れた弁護士のサポートが非常に重要になります。
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