提訴期限:2027年3月31日 制度解説 ❯

国から「Child-Pugh分類の点数(90日以上空けた2時点)を再計算せよ」と言われた時

【本記事の監修者】
弁護士 井上 正人(大阪弁護士会所属 / 登録番号:第43449号 / 弁護士法人夕陽ヶ丘法律事務所 代表弁護士)
※本記事は、特定B型肝炎ウイルス感染者給付金等の支給に関する特別措置法、基本合意書、裁判実務および厚生労働省の最新手続基準に基づき、法律実務の視点からわかりやすく解説しています。

Q 「国からChild-Pugh分類の点数を90日以上空けた2時点パターンの検査データで再計算するよう言われたのですが、どのように対応すべきですか?」
A 【再計算の対応方法】軽度と重度の境界線となる10点を基準とし、アルブミン値やプロトロンビン時間などの検査データを揃え直して、90日以上空けた2時点における正確なChild-Pugh分類の点数を算出する必要があります。
【スムーズな給付金受給へのメリット】基準を満たす正確な医療データを迅速に再提出することで、国との和解手続きや給付金請求を遅滞なく進めることができ、適切な等級での受給を実現できます。

病状の重さ(軽度・重度)に関する国の反論

B型肝炎訴訟において「肝硬変」として給付金を請求する場合、その病状が「軽度」か「重度」かによって給付金の金額が大きく異なります。給付金の額を決定するにあたり、国は提出された医療記録を厳格に審査します。 そのため、重度の肝硬変として請求したにもかかわらず、国から「提出されたデータだけでは重度と認められず、軽度の要件しか満たしていない」と反論(指摘)されるケースがあります。特に、軽度と重度を分ける基準(Child-Pugh分類の点数など)の境界線付近にある場合、このような指摘を受けやすくなります。

90日以上空けた2時点のデータを揃え直す

肝硬変(重度)として認められるためには、血清アルブミン値やプロトロンビン時間(PT)、腹水、脳症などの項目を総合的に点数化した基準を満たす必要があります。しかし、一時的な体調悪化で点数が高くなっただけでは重度と認められないことがあります。 国からの反論を覆し、重度であることを証明するためには、病状が一時的なものではなく「慢性的に重い状態が続いていること」を示す必要があります。具体的には以下の対応が求められます。

1. 「90日以上の間隔を空けた」2時点の検査データを提出する

一時的な悪化ではないことを証明するため、最初の検査から「90日(約3ヶ月)以上」の間隔を空けた別の日の血液検査データ(アルブミン値、PTなど)や診察記録を追加で提出します。この2時点の両方で重度の基準(Child-Pugh分類10点以上など)を満たしていることが確認できれば、病状が慢性的に重度であることが証明できます。

2. カルテ全体から総合的な病状を立証する

血液データだけでなく、腹水の有無や肝性脳症の症状が長期間続いていることを示すカルテの記載(医師の所見、エコー検査結果、処方薬の記録など)を丁寧に拾い出し、国に提示することも重要です。

病状の正確な評価と証拠収集は弁護士にご相談ください

どの検査項目の数値が必要で、どの期間のデータを揃えれば要件を満たすのか、医療記録を的確に読み解くには専門的な医学・法的知識が必要です。国から「軽度である」と反論された場合でも、弁護士がカルテを精査し、必要なデータを追加で提出することで、本来受け取るべき重度としての給付金が認められる可能性があります。

B型肝炎給付金の手続きや対象要件でお悩みの方は、一人で抱え込まず、厚生労働省のB型肝炎訴訟相談窓口(0120-800-024)や法テラス、全国の弁護士会法律相談センターなど、公的な相談窓口のご利用をご検討ください。

🏛️ B型肝炎給付金に関する公的な相談窓口

特定B型肝炎ウイルス感染者給付金の支給要件、必要書類、訴訟手続きなどに関するご相談は、厚生労働省の専門窓口や中立的な公的機関をご利用いただけます。

【主な公的相談窓口】
  • 厚生労働省 B型肝炎訴訟相談窓口: 0120-800-024(平日 9:00〜17:00 / 通話料無料)
  • 法テラス(日本司法支援センター): 0570-078374(平日 9:00〜21:00、土曜 9:00〜17:00)
  • 各都道府県の弁護士会: 全国の弁護士会法律相談センターにて専門相談窓口が開設されています。
弁護士 井上正人

この記事の監修

弁護士 井上 正人
(いのうえ まさと)

大阪弁護士会所属(登録番号:43449)
弁護士法人夕陽ヶ丘法律事務所 代表

相続や遺産分割、交通事故の賠償問題をはじめ、事業者様を狙う求人広告詐欺の被害救済やオフィス・テナント等の原状回復トラブルなど、不測の事態に直面した皆様の精神的・経済的なご負担を少しでも和らげ、正当な権利の実現と円満な解決へと導くためのサポートを徹底して行っています。

TOP