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昭和50年(1975年)当時の医療現場におけるディスポーザブル(使い捨て)注射器普及度

【本記事の監修者】
弁護士 井上 正人(大阪弁護士会所属 / 登録番号:第43449号 / 弁護士法人夕陽ヶ丘法律事務所 代表弁護士)
※本記事は、特定B型肝炎ウイルス感染者給付金等の支給に関する特別措置法、基本合意書、裁判実務および厚生労働省の最新手続基準に基づき、法律実務の視点からわかりやすく解説しています。

Q 昭和50年当時の医療現場におけるディスポーザブル(使い捨て)注射器の普及状況は、B型肝炎訴訟の要件にどう影響しますか?
A 【普及状況と感染原因の推認】昭和50年(1975年)当時、医療現場ではまだディスポーザブル(使い捨て)注射器が十分に普及しておらず、ガラス製注射器の煮沸消毒と連続使用が一般的でした。そのため、集団予防接種等における注射器の連続使用による感染原因が法律上推認されやすい状況にあります。
【給付金請求に向けた対策と弁護士の役割】当時の医療実態やカルテなどの客観的証拠を適切に収集・立証することが、国家賠償請求訴訟における要件を満たし、円滑に和解して給付金を受給するための重要なポイントとなります。専門知識を持つ弁護士への相談をおすすめします。

ディスポーザブル(使い捨て)注射器の普及と国の責任期間

B型肝炎給付金の対象となる期間は、昭和23年(1948年)7月1日から昭和63年(1988年)1月27日までに満7歳になるまでに集団予防接種等を受けた方と定められています。では、なぜ昭和63年(1988年)1月27日という日付が期限として設定されているのでしょうか。それは、医療現場における「ディスポーザブル(使い捨て)注射器」の普及が大きく関わっています。

昭和50年代の医療現場の変化

昭和50年代に入ると、日本の医療現場では、それまで主流だったガラス製の注射筒と金属製の注射針を消毒して再利用する方式から、プラスチック製で一度使ったら捨てる「ディスポーザブル注射器」への移行が徐々に進み始めました。ディスポーザブル注射器の使用は、血液を介した感染症を防ぐ上で最も確実な方法です。

しかし、集団予防接種の現場においてディスポーザブル注射器が一斉に導入されたわけではありません。高価であったことや予算の問題もあり、自治体や学校によっては従来の再利用型の注射器を使い続けているケースもまだ多く存在していました。そのため、使い回しによるB型肝炎ウイルスの感染リスクは依然として残っていたのです。

和解基準における推認の考え方

B型肝炎訴訟において、国は「いつまで使い回しが行われていたか」について、昭和63年(1988年)1月27日をもって、集団予防接種の現場で注射筒の使い回しが完全に無くなったと判断(推認)しています。この日を境に、厚生省が各都道府県に対して、ディスポーザブル注射器を使用することなどを強く指導する通知を出したためです。

つまり、裁判上の和解基準では、「昭和63年1月27日以前であれば、集団予防接種で注射器の使い回しが行われており、それによってB型肝炎ウイルスに感染した可能性が高い」と推認(事実として認めること)されることになりました。このため、対象期間内に集団予防接種を受けた方であれば、個別に「自分が接種を受けた日に、本当に使い回しがあったかどうか」を証明しなくても、国との和解が成立しやすくなっているのです。

過去の医療環境の実態と国の対応の遅れが、長期間にわたる被害を生み出しました。もしご自身が対象期間に該当している場合は、給付金を受け取る権利があるかもしれません。

B型肝炎給付金の手続きや対象要件でお悩みの方は、一人で抱え込まず、厚生労働省のB型肝炎訴訟相談窓口(0120-800-024)や法テラス、全国の弁護士会法律相談センターなど、公的な相談窓口のご利用をご検討ください。

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  • 厚生労働省 B型肝炎訴訟相談窓口: 0120-800-024(平日 9:00〜17:00 / 通話料無料)
  • 法テラス(日本司法支援センター): 0570-078374(平日 9:00〜21:00、土曜 9:00〜17:00)
  • 各都道府県の弁護士会: 全国の弁護士会法律相談センターにて専門相談窓口が開設されています。
弁護士 井上正人

この記事の監修

弁護士 井上 正人
(いのうえ まさと)

大阪弁護士会所属(登録番号:43449)
弁護士法人夕陽ヶ丘法律事務所 代表

相続や遺産分割、交通事故の賠償問題をはじめ、事業者様を狙う求人広告詐欺の被害救済やオフィス・テナント等の原状回復トラブルなど、不測の事態に直面した皆様の精神的・経済的なご負担を少しでも和らげ、正当な権利の実現と円満な解決へと導くためのサポートを徹底して行っています。

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