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昭和63年(1988年)1月27日:集団予防接種における注射器使い回し完全防止の確定日

【本記事の監修者】
弁護士 井上 正人(大阪弁護士会所属 / 登録番号:第43449号 / 弁護士法人夕陽ヶ丘法律事務所 代表弁護士)
※本記事は、特定B型肝炎ウイルス感染者給付金等の支給に関する特別措置法、基本合意書、裁判実務および厚生労働省の最新手続基準に基づき、法律実務の視点からわかりやすく解説しています。

Q B型肝炎訴訟における「昭和63年1月27日」とはどのような日ですか?
A 【概要】厚生省の指導により集団予防接種での注射器の使い回しが完全に防止されたとされる、特措法上の重要なカットオフ日(対象期間の終期)です。この日までに生まれた方が給付金請求の対象となる可能性があります。
【対策】昭和63年1月27日以前に生まれた方で母子手帳やカルテ等の資料が残っている場合は、速やかに弁護士などの専門家に相談し、支給要件を満たしているか確認することをおすすめします。

昭和63年1月27日という「カットオフ日」の意味

B型肝炎給付金の対象期間は「昭和23年(1948年)7月1日から昭和63年(1988年)1月27日まで」と厳密に定められています。なぜ、このように特定の日付で区切られているのでしょうか。この昭和63年1月27日は、特措法(特定B型肝炎ウイルス感染者給付金等の支給に関する特別措置法)における「カットオフ日(期限)」として非常に重要な意味を持っています。

厚生省の強力な指導とディスポーザブルの徹底

集団予防接種での注射器の使い回し問題について、国はそれ以前から何度か指導を行っていました。しかし、現場の医師や自治体に対する強制力が弱く、使い回しが完全に無くなることはありませんでした。そこで、事態を重く見た厚生省(現在の厚生労働省)は、昭和63年(1988年)1月27日に、各都道府県知事に向けて決定的な通知を出しました。

この通知では、「予防接種を実施する際には、原則としてディスポーザブル(使い捨て)の注射器を使用すること」が強く指導されました。これにより、全国の自治体や医療機関において使い捨て注射器の導入が一気に進み、これまでのような注射筒の使い回しは物理的になくなったと国は判断したのです。

国が過失を認める「境界線」

裁判上のルールにおいて、この「昭和63年1月27日」という日付は、国の過失責任を認める一つの境界線となっています。

これ以前に集団予防接種を受けた方については、「現場で使い回しが行われていた可能性が極めて高く、国はその危険性を放置していた過失がある」と推認(事実として認めること)されます。しかし、この日以降に受けた予防接種については、「国の適切な指導によって使い回しは無くなっていたはずだ」とみなされるため、原則として給付金の対象外となってしまうのです。

このように、B型肝炎訴訟の背景には、国の対応の遅れと、それがようやく是正された歴史的な日付が存在します。もしご自身がこの対象期間内(昭和63年1月27日まで)に集団予防接種を受けている場合は、給付金を受け取れる可能性があります。

B型肝炎給付金の手続きや対象要件でお悩みの方は、一人で抱え込まず、厚生労働省のB型肝炎訴訟相談窓口(0120-800-024)や法テラス、全国の弁護士会法律相談センターなど、公的な相談窓口のご利用をご検討ください。

🏛️ B型肝炎給付金に関する公的な相談窓口

特定B型肝炎ウイルス感染者給付金の支給要件、必要書類、訴訟手続きなどに関するご相談は、厚生労働省の専門窓口や中立的な公的機関をご利用いただけます。

【主な公的相談窓口】
  • 厚生労働省 B型肝炎訴訟相談窓口: 0120-800-024(平日 9:00〜17:00 / 通話料無料)
  • 法テラス(日本司法支援センター): 0570-078374(平日 9:00〜21:00、土曜 9:00〜17:00)
  • 各都道府県の弁護士会: 全国の弁護士会法律相談センターにて専門相談窓口が開設されています。
弁護士 井上正人

この記事の監修

弁護士 井上 正人
(いのうえ まさと)

大阪弁護士会所属(登録番号:43449)
弁護士法人夕陽ヶ丘法律事務所 代表

相続や遺産分割、交通事故の賠償問題をはじめ、事業者様を狙う求人広告詐欺の被害救済やオフィス・テナント等の原状回復トラブルなど、不測の事態に直面した皆様の精神的・経済的なご負担を少しでも和らげ、正当な権利の実現と円満な解決へと導くためのサポートを徹底して行っています。

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