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平成元年(1989年)5月:札幌地裁における「5名の原告によるB型肝炎訴訟提起」

【本記事の監修者】
弁護士 井上 正人(大阪弁護士会所属 / 登録番号:第43449号 / 弁護士法人夕陽ヶ丘法律事務所 代表弁護士)
※本記事は、特定B型肝炎ウイルス感染者給付金等の支給に関する特別措置法、基本合意書、裁判実務および厚生労働省の最新手続基準に基づき、法律実務の視点からわかりやすく解説しています。

Q 「平成元年(1989年)の札幌地裁での提訴は、現在のB型肝炎給付金にどのような影響を与えましたか?」
A 【歴史的意義と給付金制度への影響】平成元年(1989年)5月に札幌地裁で始まった先行5名原告による提訴は、国責任を問うB型肝炎訴訟の歴史的な起点であり、17年間に及ぶ法闘争の礎として現在の給付金制度創設への道筋を切り拓きました。
【受給に向けた対策と弁護士の役割】この先駆的な裁判の成果により、現在では要件を満たすすべての方が国家賠償法に基づく給付金を受け取ることができます。スムーズに訴訟手続きを進め、確実な受給を実現するためには、B型肝炎訴訟に精通した弁護士への相談が不可欠です。

B型肝炎訴訟の始まり:5名の原告による勇気ある提訴

現在の「B型肝炎給付金制度」は、ある日突然、国が自発的に作ったものではありません。これは、ウイルスに感染し苦しんできた被害者の方々が、自らの尊厳と正当な救済を求めて国と闘い、勝ち取った歴史的な制度なのです。その長い闘いの始まりは、平成元年(1989年)に遡ります。

平成元年の札幌地方裁判所での提訴

平成元年、北海道の札幌地方裁判所において、B型肝炎ウイルスに感染した5名の方々が国を相手取って損害賠償を求める訴えを起こしました。これが、日本におけるB型肝炎訴訟(先行訴訟)の幕開けです。

彼らは、「幼少期に受けた集団予防接種での注射器の使い回しが原因でB型肝炎ウイルスに感染した」と主張し、国の重大な過失と責任を追及しました。当時、国は「注射器の使い回しによる感染だとは証明できない」「国の責任ではない」と強く反論し、裁判は非常に困難を極めました。

17年間にわたる長く苦しい法廷闘争

国は豊富な資金と専門家を動員して争ったため、裁判は長期化しました。原告の方々は、病気の進行による体調不良や偏見に対する恐怖と闘いながら、自分たちの感染原因が集団予防接種であることを科学的・医学的に証明するための証拠集めに奔走しました。地裁での敗訴、高裁での逆転勝訴などを経て、裁判は最終的に最高裁判所へと舞台を移します。

そして提訴から17年という途方もなく長い年月が流れた平成18年(2006年)6月、ついに最高裁判所は5名の原告の訴えを全面的に認め、国に対して損害賠償を命じる歴史的な判決を下しました。この5名の方々の勇気ある行動と決して諦めない執念がなければ、現在40万人以上とされる被害者を救済する道は開かれなかったでしょう。

現在手続きを行っている給付金は、この先行訴訟の原告の方々が切り拓いてくれた救済の道です。ご自身が対象となるのかご不安な方も、まずは専門家にご相談されることをお勧めします。

B型肝炎給付金の手続きや対象要件でお悩みの方は、一人で抱え込まず、厚生労働省のB型肝炎訴訟相談窓口(0120-800-024)や法テラス、全国の弁護士会法律相談センターなど、公的な相談窓口のご利用をご検討ください。

🏛️ B型肝炎給付金に関する公的な相談窓口

特定B型肝炎ウイルス感染者給付金の支給要件、必要書類、訴訟手続きなどに関するご相談は、厚生労働省の専門窓口や中立的な公的機関をご利用いただけます。

【主な公的相談窓口】
  • 厚生労働省 B型肝炎訴訟相談窓口: 0120-800-024(平日 9:00〜17:00 / 通話料無料)
  • 法テラス(日本司法支援センター): 0570-078374(平日 9:00〜21:00、土曜 9:00〜17:00)
  • 各都道府県の弁護士会: 全国の弁護士会法律相談センターにて専門相談窓口が開設されています。
弁護士 井上正人

この記事の監修

弁護士 井上 正人
(いのうえ まさと)

大阪弁護士会所属(登録番号:43449)
弁護士法人夕陽ヶ丘法律事務所 代表

相続や遺産分割、交通事故の賠償問題をはじめ、事業者様を狙う求人広告詐欺の被害救済やオフィス・テナント等の原状回復トラブルなど、不測の事態に直面した皆様の精神的・経済的なご負担を少しでも和らげ、正当な権利の実現と円満な解決へと導くためのサポートを徹底して行っています。

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