平成元年(1989年)5月:札幌地裁における「5名の原告によるB型肝炎訴訟提起」
平成元年に始まった先行5名原告の提訴から、最高裁判決に至る17年間の法闘争の歴史。
B型肝炎訴訟の始まり:5名の原告による勇気ある提訴
現在の「B型肝炎給付金制度」は、ある日突然、国が自発的に作ったものではありません。これは、ウイルスに感染し苦しんできた被害者の方々が、自らの尊厳と正当な救済を求めて国と闘い、勝ち取った歴史的な制度なのです。その長い闘いの始まりは、平成元年(1989年)に遡ります。
平成元年の札幌地方裁判所での提訴
平成元年、北海道の札幌地方裁判所において、B型肝炎ウイルスに感染した5名の方々が国を相手取って損害賠償を求める訴えを起こしました。これが、日本におけるB型肝炎訴訟(先行訴訟)の幕開けです。
彼らは、「幼少期に受けた集団予防接種での注射器の使い回しが原因でB型肝炎ウイルスに感染した」と主張し、国の重大な過失と責任を追及しました。当時、国は「注射器の使い回しによる感染だとは証明できない」「国の責任ではない」と強く反論し、裁判は非常に困難を極めました。
17年間にわたる長く苦しい法廷闘争
国は豊富な資金と専門家を動員して争ったため、裁判は長期化しました。原告の方々は、病気の進行による体調不良や偏見に対する恐怖と闘いながら、自分たちの感染原因が集団予防接種であることを科学的・医学的に証明するための証拠集めに奔走しました。地裁での敗訴、高裁での逆転勝訴などを経て、裁判は最終的に最高裁判所へと舞台を移します。
そして提訴から17年という途方もなく長い年月が流れた平成18年(2006年)6月、ついに最高裁判所は5名の原告の訴えを全面的に認め、国に対して損害賠償を命じる歴史的な判決を下しました。この5名の方々の勇気ある行動と決して諦めない執念がなければ、現在40万人以上とされる被害者を救済する道は開かれなかったでしょう。
現在手続きを行っている給付金は、この先行訴訟の原告の方々が切り拓いてくれた救済の道です。ご自身が対象となるのかご不安な方も、まずは専門家にご相談されることをお勧めします。
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