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平成23年(2011年)6月28日:国と原告団との間の「基本合意書」締結と認定要件

【本記事の監修者】
弁護士 井上 正人(大阪弁護士会所属 / 登録番号:第43449号 / 弁護士法人夕陽ヶ丘法律事務所 代表弁護士)
※本記事は、特定B型肝炎ウイルス感染者給付金等の支給に関する特別措置法、基本合意書、裁判実務および厚生労働省の最新手続基準に基づき、法律実務の視点からわかりやすく解説しています。

Q 「基本合意書」とは何ですか?また、B型肝炎訴訟で和解し給付金を受け取るための5つの要件を教えてください。
A 【基本合意書とは】2011年6月28日に国と原告団の間で締結された、全国のB型肝炎被害者を一括救済するための公式な合意であり、裁判上の和解を通じて給付金を受け取る道を開いたものです。
【和解に必要な5つの要件】給付金を受給するには、①集団予防接種等を受けていること、②B型肝炎ウイルスに持続感染していること、③予防接種等の受給が1948年10月1日から1988年1月20日の間であること、④満7歳になるまでの間であること、⑤母子感染や父子感染などの他の感染原因がないこと、の5つの要件をすべて満たす必要があります。要件を満たすことで、病態に応じて最大3,600万円の給付金が支給されます。

国との「基本合意書」と被害者一括救済の実現

平成18年(2006年)の最高裁判決によって国の責任は確定しましたが、それだけですべての被害者が自動的に救済されたわけではありません。最高裁判決はあくまで「訴えを起こした5名の原告」に対するものであり、全国に数十万人いるとされる他の被害者をどう救済するかが大きな課題として残されました。

その後、全国の被害者たちが次々と集団訴訟を起こし、国に早期の全面解決を迫りました。そして平成23年(2011年)6月、ついに国(厚生労働大臣)と全国B型肝炎受刑者弁護団との間で、歴史的な「基本合意書」が調印されたのです。

基本合意書が定めた和解の5つの基本要件

この基本合意書において最も重要な成果は、全国の被害者を公平かつ迅速に救済するための「和解の統一基準」が定められたことです。裁判所で個別に争うのではなく、以下の「5つの要件」を満たしていることが資料で証明できれば、国は直ちに事実関係を認め、和解に応じて給付金を支払うというルールが作られました。

  1. B型肝炎ウイルスに感染していること(血液検査等で証明)

  2. 満7歳になるまでに集団予防接種等を受けていること(母子手帳等で証明)

  3. 集団予防接種等の対象期間(昭和23年7月1日〜昭和63年1月27日)に該当すること

  4. 母子感染(母親からの感染)ではないこと(母親の血液検査等で証明)

  5. その他、集団予防接種以外の感染原因(輸血など)がないこと

※母親が一次感染者であり、そこから母子感染した「二次感染者」等についても、別途要件が定められています。

特措法の成立と現在の手続き

この基本合意に基づいて、翌平成24年(2012年)に「特定B型肝炎ウイルス感染者給付金等の支給に関する特別措置法(特措法)」が施行されました。現在、被害者の方が行う手続きは、この特措法と基本合意に基づき、必要な証拠を集めて裁判所に提出し、国と和解をするという「和解手続き」です。

ご自身が5つの要件を満たしているかどうか、またどのような資料を集めればよいのかについては、専門的な知識が必要です。

B型肝炎給付金の手続きや対象要件でお悩みの方は、一人で抱え込まず、厚生労働省のB型肝炎訴訟相談窓口(0120-800-024)や法テラス、全国の弁護士会法律相談センターなど、公的な相談窓口のご利用をご検討ください。

🏛️ B型肝炎給付金に関する公的な相談窓口

特定B型肝炎ウイルス感染者給付金の支給要件、必要書類、訴訟手続きなどに関するご相談は、厚生労働省の専門窓口や中立的な公的機関をご利用いただけます。

【主な公的相談窓口】
  • 厚生労働省 B型肝炎訴訟相談窓口: 0120-800-024(平日 9:00〜17:00 / 通話料無料)
  • 法テラス(日本司法支援センター): 0570-078374(平日 9:00〜21:00、土曜 9:00〜17:00)
  • 各都道府県の弁護士会: 全国の弁護士会法律相談センターにて専門相談窓口が開設されています。
弁護士 井上正人

この記事の監修

弁護士 井上 正人
(いのうえ まさと)

大阪弁護士会所属(登録番号:43449)
弁護士法人夕陽ヶ丘法律事務所 代表

相続や遺産分割、交通事故の賠償問題をはじめ、事業者様を狙う求人広告詐欺の被害救済やオフィス・テナント等の原状回復トラブルなど、不測の事態に直面した皆様の精神的・経済的なご負担を少しでも和らげ、正当な権利の実現と円満な解決へと導くためのサポートを徹底して行っています。

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