亡くなった感染者に「遺言書」があった場合:B型肝炎給付金の受給権者と遺贈
遺言で第三者に財産遺贈されていても、B型肝炎給付金(不法行為賠償金)が遺族固有か相続財産かの判断。
遺言による第三者への財産遺贈とB型肝炎給付金の関係
B型肝炎の給付金対象者が亡くなられた場合、そのご遺族が代わりに給付金を請求することができます。この際、「亡くなった方が遺言で第三者にすべての財産を遺贈している場合、B型肝炎給付金は誰のものになるのか?」という疑問が生じることがあります。
この問題を理解するためには、B型肝炎給付金(不法行為に基づく損害賠償請求権)が、法的にどのように扱われるかを知る必要があります。
給付金請求権は「相続財産」か「遺族固有の権利」か
結論から申し上げますと、B型肝炎給付金の請求権は、原則として亡くなられたご本人の「不法行為に基づく損害賠償請求権」であり、これが相続によって承継されると考えられています。つまり、給付金請求権は相続財産に含まれます。
したがって、有効な遺言書が存在し、そこに「すべての財産を〇〇(第三者)に遺贈する」と記載されていた場合、B型肝炎給付金の請求権もその第三者に移転する可能性があります。ただし、遺贈の内容や遺言書の解釈によって状況は異なり、給付金請求権のような「将来発生する可能性のある特殊な権利」が遺言の対象に含まれるかどうかは、慎重な法的判断が必要です。
国際相続が絡む場合の複雑さ
さらに、遺言者が海外に居住していた場合や、受遺者(財産を受け取る人)が海外にいる場合、どの国の法律を適用するのか(準拠法)という国際相続のルールが適用されます。遺言の方式が有効かどうか、現地の法律での解釈など、日本国内だけの相続とは比べ物にならないほど複雑になります。
また、遺留分(法定相続人に最低限保障された遺産の取得分)の請求が絡む場合もあり、遺族間で意見が対立するケースも少なくありません。
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