被相続人が「借金多額で相続放棄」されている場合の、遺族固有の二次感染請求
親の借金で相続放棄をしていても、自分自身が母から感染した「二次感染者固有の権利」で受給。
相続放棄とB型肝炎給付金の関係
ご両親が亡くなられた際、多額の借金が残されていたため、家庭裁判所で「相続放棄」の手続きをされた方もいらっしゃるでしょう。相続放棄をすると、「初めから相続人ではなかった」とみなされ、借金を引き継がなくて済む代わりに、預貯金や不動産などのプラスの財産も一切受け取れなくなります。
ここでよくあるご質問が、「親の借金で相続放棄をした場合、自分自身のB型肝炎給付金も受け取れなくなるのではないか?」というものです。
「二次感染者としての固有の権利」による請求
結論から申し上げますと、亡くなった母親(一次感染者)から母子感染したご自身(二次感染者)が、ご自身の名義でB型肝炎給付金を請求する場合、親の相続放棄をしていても給付金を受給することは可能です。
なぜなら、この場合の給付金請求権は、亡くなった母親から相続した財産ではなく、「ご自身がB型肝炎ウイルスに感染し、被害を受けたことに対する不法行為に基づく損害賠償請求権」だからです。つまり、これはご自身の「固有の権利」として発生したものであり、親の相続放棄の影響を一切受けません。
一次感染者の遺族として請求する場合との違い
ただし、注意が必要なケースがあります。ご自身は感染しておらず、亡くなった親(一次感染者)の給付金を「遺族(相続人)」として代わりに請求するケースです。
この場合、給付金請求権は「親の相続財産」として扱われます。そのため、親の相続放棄をしていると、給付金を請求する権利も放棄したことになり、受給することはできません。もし親が海外に財産や負債を残して亡くなり、国際相続の観点から現地の法律で相続放棄を行った場合も、同様に慎重な判断が求められます。
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