海外赴任・駐在経験がある会社員の「現地医療行為」指摘に対する反論書面
海外滞在中の予防接種や医療行為を国から疑われた際の、渡航前の日本国内キャリア証明。
海外滞在歴がある方のB型肝炎訴訟と「他原因感染」の疑い
仕事や留学などで海外滞在歴がある方がB型肝炎訴訟(給付金請求)を行う際、国(厚生労働省)から「海外での予防接種や医療行為、あるいは現地の生活環境によってB型肝炎ウイルスに感染したのではないか」と疑われるケースがあります。B型肝炎給付金は、あくまで「日本国内での幼少期の集団予防接種等」が原因で感染した方を救済するための制度であるため、それ以外の原因(他原因感染)が疑われると、給付金を受け取れない可能性があります。
このような場合、ご自身の感染が海外滞在によるものではないことを証明するためのロジックと証拠が必要になります。
渡航前の日本国内でのキャリア証明が鍵となる
海外での感染を否定する最も強力な方法は、「海外に渡航する前の時点で、すでに日本国内でB型肝炎ウイルスに感染(持続感染)していたこと」を証明することです。
具体的には、海外へ出発する前に日本国内で受けた血液検査や健康診断の記録、あるいは医療機関のカルテから「HBs抗原陽性」などの記録を見つけ出すことが重要です。渡航前にすでにキャリア(持続感染者)であったことが客観的に証明できれば、海外滞在中の医療行為や生活環境が感染の原因ではないことが明白になります。
過去の記録をどのように探し出すか
渡航前のキャリア証明を行うためには、古い医療記録をたどる必要があります。 まずは、過去に通院していた日本の医療機関にカルテが保存されていないか確認しましょう。また、渡航前にお勤めだった企業や学校の定期健康診断の記録、自治体で受けた検診の記録なども重要な手がかりとなります。妊娠・出産を経験されている女性の場合は、母子健康手帳(母子手帳)に記載されている妊婦健診時のB型肝炎ウイルス検査結果が決定的な証拠となることもあります。
もし「渡航前の記録が見つからない」という場合でも、渡航先の医療状況や滞在中の行動履歴(輸血や手術を受けていないことなど)を詳細に主張・立証することで、海外での感染リスクが極めて低かったことを説明し、給付金請求が認められるケースもあります。
専門家への相談で確実な立証を
国から「海外での感染ではないか」と指摘された場合、個人でそれに反論するための証拠を集め、法的なロジックを組み立てることは非常に困難です。過去の医療記録の収集から、国に対する効果的な反論の準備まで、B型肝炎訴訟に精通した弁護士のサポートが不可欠となります。
弁護士は、どのような記録が証拠として有効か、また記録がない場合にどのような代替手段で立証していくべきかを熟知しています。海外滞在歴があることで給付金の受給を不安に思われている方は、まずは専門家にご相談いただくことを強くおすすめします。
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