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被相続人に「生前認知されていない子ども(非嫡出子)」がいる場合の死後認知

【本記事の監修者】
弁護士 井上 正人(大阪弁護士会所属 / 登録番号:第43449号 / 弁護士法人夕陽ヶ丘法律事務所 代表弁護士)
※本記事は、特定B型肝炎ウイルス感染者給付金等の支給に関する特別措置法、基本合意書、裁判実務および厚生労働省の最新手続基準に基づき、法律実務の視点からわかりやすく解説しています。

Q 生前認知されていない子ども(非嫡出子)でも、亡くなった親のB型肝炎給付金を受け取ることができますか?
A 【受給資格の獲得】はい、受給資格を獲得可能です。被相続人の死亡から3年以内に検察官を被告として「死後認知訴訟」を起こし、勝訴して法的な親子関係が認められれば、相続人としてB型肝炎の給付金および和解金を受け取る権利を得られます。
【手続きのポイント】死後認知訴訟にはDNA鑑定などの厳格な証明が必要であり、死亡時から3年という出訴期間の制限もあるため、迅速な対応が不可欠です。確実かつスムーズに手続きを進めるために、B型肝炎訴訟に精通した弁護士への早期相談をおすすめします。

死後認知とは——非嫡出子がB型肝炎給付金を受給するために

B型肝炎の一次感染者(被害者ご本人)が亡くなられており、かつ法律上の婚姻関係のないカップルの間に生まれた「非嫡出子(婚外子)」がその相続人として給付金を請求したい場合、特別な法的手続きが必要になることがあります。

非嫡出子が相続人として認められるためには、父親との「法律上の親子関係」が確立されていなければなりません。父親が生前に「認知」の手続きを行っていれば問題ありませんが、認知のないまま父親が死亡した場合、子は相続人として扱われず、B型肝炎給付金(和解金)を受け取ることができません。

死後認知訴訟の仕組み

父親が生前に認知をしなかった場合でも、その子は「死後認知」という法的手続きによって、法律上の父子関係を確立することが可能です。

民法によれば、死後認知を求める訴訟(認知の訴え)は、父の死亡の日から3年以内に提起しなければなりません。この期間を過ぎると、原則として死後認知の訴えを起こすことができなくなるため、期限を意識した迅速な対応が不可欠です。

死後認知訴訟では、被告は「検察官」となります(故人には訴訟能力がないため)。裁判において父子関係が認められると、認知の効力は父の死亡時に遡って生じるとされており、子は正式な相続人として認められます。

DNA鑑定など証拠の収集が鍵

死後認知訴訟において最も重要なのが、「父子関係を証明する証拠」です。父親の遺骨や血液などから採取したDNA(遺伝子)と、子のDNAを比較するDNA鑑定が最も確実な方法とされています。ただし、父親の遺骨の掘り起こし(改葬)には別途手続きが必要なケースもあります。

DNA鑑定が難しい場合でも、父親との交際・同居の事実を示す写真や手紙、周囲の人物の証言(陳述書)なども証拠として活用できます。弁護士が証拠の収集方針をご一緒に検討いたします。

早期のご相談が非常に重要です

死後認知訴訟には「父の死亡から3年」という厳しい時効がある点に加え、認知が認められた後、改めてB型肝炎訴訟(給付金請求)の手続きに進む必要があるため、全体として相当の時間がかかります。「もしかしたら自分の父親がB型肝炎の被害者だったかもしれない」と少しでもお思いの方は、時効を逃さないためにも、できるだけ早くご相談ください。

B型肝炎給付金の手続きや対象要件でお悩みの方は、一人で抱え込まず、厚生労働省のB型肝炎訴訟相談窓口(0120-800-024)や法テラス、全国の弁護士会法律相談センターなど、公的な相談窓口のご利用をご検討ください。

🏛️ B型肝炎給付金に関する公的な相談窓口

特定B型肝炎ウイルス感染者給付金の支給要件、必要書類、訴訟手続きなどに関するご相談は、厚生労働省の専門窓口や中立的な公的機関をご利用いただけます。

【主な公的相談窓口】
  • 厚生労働省 B型肝炎訴訟相談窓口: 0120-800-024(平日 9:00〜17:00 / 通話料無料)
  • 法テラス(日本司法支援センター): 0570-078374(平日 9:00〜21:00、土曜 9:00〜17:00)
  • 各都道府県の弁護士会: 全国の弁護士会法律相談センターにて専門相談窓口が開設されています。
弁護士 井上正人

この記事の監修

弁護士 井上 正人
(いのうえ まさと)

大阪弁護士会所属(登録番号:43449)
弁護士法人夕陽ヶ丘法律事務所 代表

相続や遺産分割、交通事故の賠償問題をはじめ、事業者様を狙う求人広告詐欺の被害救済やオフィス・テナント等の原状回復トラブルなど、不測の事態に直面した皆様の精神的・経済的なご負担を少しでも和らげ、正当な権利の実現と円満な解決へと導くためのサポートを徹底して行っています。

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