この記事の要点まとめ
B型とC型の両方に感染している場合、B型肝炎特措法に基づく給付金請求が認められる条件。
B型肝炎とC型肝炎の「重複感染」とは?
肝炎ウイルスにはいくつかの種類があり、中にはB型肝炎ウイルス(HBV)とC型肝炎ウイルス(HCV)の両方に感染している方もいらっしゃいます。これを重複感染と呼びます。
B型肝炎の給付金請求を検討されている方の中には、「自分はC型肝炎にも感染しているから、B型肝炎の給付金はもらえないのではないか?」と不安に思われる方が少なくありません。 結論から申し上げますと、C型肝炎との重複感染がある場合でも、一定の条件を満たせばB型肝炎給付金の対象となります。ただし、単独でB型肝炎に感染しているケースとは異なる立証が必要になる場合があります。
重複感染時の給付金請求が認められる条件
B型肝炎給付金を受け取るための基本条件(幼少期の集団予防接種等による感染であること)を満たしていることに加えて、現在の肝炎や肝硬変といった「病態(症状)」が、B型肝炎ウイルスの影響によって生じていることを証明する必要があります。
1. 無症候性キャリアの場合
現在、肝臓に目立った炎症や症状がない「無症候性キャリア」の方であれば、C型肝炎との重複感染であっても、B型肝炎ウイルスの持続感染が証明できれば給付金(50万円など)の対象となります。この場合、C型肝炎の存在が直接的に支給を阻害することはありません。
2. 慢性肝炎・肝硬変・肝がんを発症している場合
問題となるのは、すでに慢性肝炎や肝硬変、肝がんなどを発症しているケースです。 国からは「現在の肝障害は、B型肝炎ではなくC型肝炎ウイルスが原因ではないか?」と指摘される可能性があります。この指摘を覆し、B型肝炎に基づく病態の給付金(1250万円〜3600万円など)を受け取るためには、病態の進行にB型肝炎ウイルスが主たる原因として関与していることを医学的に証明しなければなりません。
B型肝炎が原因であることの証明方法
重複感染において、病態の原因がB型肝炎であることを証明するためには、以下のような資料や手続きが必要になります。
医師の意見書(診断書)の取得
最も重要なのは、専門医(主治医)による意見書です。過去の血液検査データ(HBV-DNA量やHCV-RNA量の推移)などを比較し、「C型肝炎ウイルスよりも、B型肝炎ウイルスの活動が活発であり、それが現在の肝障害を引き起こしている」という医学的な見解を記載してもらいます。
治療歴や投薬記録の提出
過去にC型肝炎の治療(インターフェロン治療や最新の抗ウイルス薬治療など)を受け、C型肝炎ウイルスがすでに排除(著効)されているにもかかわらず、肝障害が進行しているような場合は、「B型肝炎が原因である」という強力な証拠となります。
専門家への相談が解決の鍵
B型・C型の重複感染ケースでは、「どちらのウイルスが肝障害の主原因か」という高度な医学的判断が争点となります。そのため、ご自身だけで必要なデータを揃え、国が納得するような立証を行うことは非常に困難です。
弁護士は、どのような血液データが証拠として有効か、医師の意見書にどのような内容を盛り込むべきかなど、これまでの裁判経験に基づいた的確なサポートを行います。
まとめ
C型肝炎と重複して感染している場合でも、B型肝炎特措法に基づく給付金の受け取りを諦める必要はありません。適切な証拠と医師の協力があれば、正当な給付金を受け取ることが可能です。
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