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小学校や幼稚園の「指導要録」とは?
B型肝炎訴訟における証拠価値と取り寄せ方

【本記事の監修者】
弁護士 井上 正人(大阪弁護士会所属 / 登録番号:第43449号 / 弁護士法人夕陽ヶ丘法律事務所 代表弁護士)
※本記事は、特定B型肝炎ウイルス感染者給付金等の支給に関する特別措置法、基本合意書、裁判実務および厚生労働省の最新手続基準に基づき、法律実務の視点からわかりやすく解説しています。

Q B型肝炎訴訟で必要な小学校や幼稚園の指導要録が、保存期間を過ぎて廃棄されている場合はどうすればよいですか?
A 【代替証拠による立証】指導要録が保存期間(原則5年や20年)経過により廃棄されている場合でも、通知表や母子手帳、カルテ、卒業アルバムなどの代替資料を組み合わせることで、集団予防接種等による感染事実を立証することが可能です。
【専門家への早めの相談】手元に記録がなくて諦めてしまう前に、まずはB型肝炎訴訟に精通した弁護士に相談し、ご自身の状況に応じた最適な代替証拠の集め方や法的アドバイスを受けることを強くおすすめします。

B型肝炎給付金を請求する際、集団予防接種を受けた事実を証明するために「母子健康手帳」が重要な証拠となります。しかし、母子手帳を紛失してしまっている場合に、非常に有効な代替書類となるのが、小学校などの「児童指導要録」です。 ここでは、指導要録とはどのようなものか、その証拠としての価値や取り寄せ方について解説します。

児童指導要録の証拠価値

「児童指導要録(または生徒指導要録)」とは、学校において児童・生徒の学籍や指導に関する記録をまとめた公式な文書です。この書類の中には「健康診断」の記録欄が含まれていることが多く、過去に学校で行われたツベルクリン反応検査や、その他の予防接種の実施記録が残っている場合があります。 母子手帳がない場合、この指導要録に予防接種の記録が記載されていれば、国が定めた集団予防接種を受けた期間(満7歳になるまで)の要件を満たす強力な証明書として認められます。

指導要録の取り寄せ方と保管期間の壁

指導要録を取り寄せるためには、ご自身が通っていた小学校(またはその自治体の教育委員会)に対して、個人情報の開示請求を行う必要があります。

保管期間(5年・20年)の問題

指導要録の取り寄せで最も大きな壁となるのが、法令で定められた「保管期間」です。 学校教育法施行規則では、指導要録の保存期間について以下のように定められています。

  • 学籍に関する記録:20年間保存

  • 指導に関する記録(健康診断の記録などを含む):5年間保存

B型肝炎給付金の対象となる方は、昭和63年(1988年)以前に予防接種を受けた方ですので、健康診断の記録(5年保存)は原則としてすでに廃棄されている可能性が非常に高いのが現実です。しかし、自治体や学校によっては、独自の判断で長期間保管しているケースも稀に存在するため、まずは開示請求を行って確認することが重要です。

指導要録が廃棄されていた場合の対策

開示請求を行った結果、残念ながら「廃棄済み」であった場合でも、諦める必要はありません。学校側から発行される「廃棄証明書(または不存在証明書)」を取得することで、次のステップに進むことができます。 「探したけれど記録が破棄されていた」という事実を国に証明した上で、当時の同級生やご家族に書いてもらう「陳述書」や、医師による「接種痕の意見書」など、さらに別の証拠を組み合わせて提出することで、要件を満たすことが可能です。

煩雑な手続きは法律の専門家へ

学校や教育委員会への開示請求手続きは、自治体によって書式やルールが異なり、手間や時間がかかります。また、廃棄されていた場合の代替手段の構築には、法的な知識が不可欠です。

B型肝炎給付金の手続きや対象要件でお悩みの方は、一人で抱え込まず、厚生労働省のB型肝炎訴訟相談窓口(0120-800-024)や法テラス、全国の弁護士会法律相談センターなど、公的な相談窓口のご利用をご検討ください。

🏛️ B型肝炎給付金に関する公的な相談窓口

特定B型肝炎ウイルス感染者給付金の支給要件、必要書類、訴訟手続きなどに関するご相談は、厚生労働省の専門窓口や中立的な公的機関をご利用いただけます。

【主な公的相談窓口】
  • 厚生労働省 B型肝炎訴訟相談窓口: 0120-800-024(平日 9:00〜17:00 / 通話料無料)
  • 法テラス(日本司法支援センター): 0570-078374(平日 9:00〜21:00、土曜 9:00〜17:00)
  • 各都道府県の弁護士会: 全国の弁護士会法律相談センターにて専門相談窓口が開設されています。
弁護士 井上正人

この記事の監修

弁護士 井上 正人
(いのうえ まさと)

大阪弁護士会所属(登録番号:43449)
弁護士法人夕陽ヶ丘法律事務所 代表

相続や遺産分割、交通事故の賠償問題をはじめ、事業者様を狙う求人広告詐欺の被害救済やオフィス・テナント等の原状回復トラブルなど、不測の事態に直面した皆様の精神的・経済的なご負担を少しでも和らげ、正当な権利の実現と円満な解決へと導くためのサポートを徹底して行っています。

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