この記事の要点まとめ
昭和60年(1985年)から始まった事業以降、母子感染による新規持続感染が激減した背景。
昭和61年以降生まれでも給付金の対象になる?
B型肝炎給付金制度において、直接的に集団予防接種等で感染した「一次感染者」の対象となるのは、「昭和16年7月2日から昭和63年1月27日までに生まれた方」です。 しかし、この期間を過ぎて生まれた昭和61年以降(あるいは平成以降)生まれの方でも、「二次感染者(母子感染・父子感染)」や「三次感染者(孫への感染)」として給付金の対象になる可能性があります。
ここで重要になってくるのが、国が実施した「母子感染防止事業」の存在です。
母子感染防止事業とは
国は、B型肝炎の母子感染(母親から子どもへの感染)を防ぐため、昭和60年(1985年)11月から「母子感染防止事業」をスタートさせました。 これは、妊婦健診で母親がB型肝炎ウイルスに感染しているかどうかを検査し、陽性であった場合には、生まれた赤ちゃんに直ちにワクチン(B型肝炎免疫グロブリンなど)を投与するという画期的な取り組みです。
この事業が全国で定着した昭和61年以降、B型肝炎の新規の母子感染(持続感染)は激減しました。 そのため、「昭和61年以降に生まれた方は、母子感染防止措置がとられているはずだから、母子感染による持続感染は起こりにくい」という一般的な医学的推測が成り立ちます。
給付金対象となるためのハードルと証明
昭和61年以降に生まれ、自分が二次感染者(母子感染)であると主張して給付金を請求する場合、国からは「なぜ母子感染防止事業の対象世代なのに母子感染してしまったのか?」という点について、厳しい確認が入ることがあります。
この場合、以下のような事情を証明する必要があります。
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母子感染防止措置が適切に行われなかった事実: 母親の出産時のカルテや母子健康手帳の記録から、何らかの理由でワクチン投与が漏れてしまった、あるいは投与されたが抗体ができず感染を防げなかったという記録を提出します。
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確実に母子感染であることの医学的証明: 母親と自身のウイルスの型(塩基配列)が一致していることなどを証明し、予防接種などの別の原因ではなく、確実に母親からの感染であることを立証します。
昭和61年以降生まれの方の二次感染証明は、資料の収集と医学的な主張がより高度になる傾向があります。
諦めずにご相談ください
「若い世代だから対象外だろう」「母子感染防止事業があった時代に生まれたから無理かもしれない」とご自身で判断し、請求を諦めてしまうのはもったいないことです。条件を満たし、適切な証拠を揃えれば、和解への道は開かれています。
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