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肝がんに対する「肝動脈注化療(HAIC)」や「ラジオ波焼灼(RFA)」の施術歴

【本記事の監修者】
弁護士 井上 正人(大阪弁護士会所属 / 登録番号:第43449号 / 弁護士法人夕陽ヶ丘法律事務所 代表弁護士)
※本記事は、特定B型肝炎ウイルス感染者給付金等の支給に関する特別措置法、基本合意書、裁判実務および厚生労働省の最新手続基準に基づき、法律実務の視点からわかりやすく解説しています。

Q 肝がんに対する肝動脈注化療(HAIC)やラジオ波焼灼(RFA)の施術歴は、B型肝炎訴訟の病態証明に使えますか?
A 【結論と病態証明としての有効性】はい、手術不能な進行肝がんに対する肝動脈注化療(HAIC)やラジオ波焼灼術(RFA)の施術記録は、B型肝炎訴訟における重要な病態証明として有効に活用できます。これらの治療歴を示す医療記録は、肝がんを発症していた客観的な証拠となり、病態に応じた適正な給付金を受給するための有力な根拠となります。
【確実な証明と受給に向けた対策】カルテや診断書などの医療記録から正確に病態を立証するためには、専門的な知識が必要です。自己判断せず、B型肝炎訴訟に精通した弁護士に相談することで、必要な証拠書類の収集や複雑な裁判手続きをスムーズに進めることができます。

手術ができない場合の「肝がん」の証明

B型肝炎ウイルスが原因で肝がん(給付金対象:最大3,600万円)を発症した場合、裁判ではその病態を客観的な証拠で証明する必要があります。外科手術(肝切除)を行って腫瘍を摘出した場合は「病理検査報告書」が決定的な証拠となりますが、腫瘍の大きさや位置、あるいは肝機能の低下(肝硬変の進行など)によって、「手術(切除)ができない(手術不能)」と診断されるケースも数多く存在します。

そのような場合、「がんと診断されて治療も受けているのに、手術で組織を採っていないから証明できないのでは」と不安に思われるかもしれませんが、決して諦める必要はありません。

手術を行わなくても、カテーテル治療や穿刺(せんし)治療などの「局所治療の実施記録」が、肝がんを発症していることの強力な証明となります。

HAICやRFAの治療記録が持つ法的な意味

手術不能な進行肝がんや局所的な肝がんに対して、現代の医療では以下のような高度な治療が広く行われています。

  • 肝動注化学療法(HAICなど):足の付け根などからカテーテルという細い管を肝臓の動脈まで通し、がん細胞に直接、高濃度の抗がん剤を注入する治療法です。

  • ラジオ波焼灼療法(RFA):お腹の上からがんに直接特殊な針を刺し、熱を発生させてがん細胞を焼き凝固させる治療法です。

これらの治療は、身体への負担が大きく合併症のリスクも伴うため、医師が「画像検査や血液検査から、間違いなく肝がん(肝細胞がん)である」と確定診断を下さなければ絶対に実施されません。

したがって、裁判においては、「HAICやRFAといった肝がん特有の専門的な治療を受けた」という治療記録(カルテ、手術記録、レセプト等)そのものが、医学的に肝がんが確定していたことの強力かつ客観的な裏付けとして評価されるのです。

入院記録や治療同意書も立派な証拠になります

カルテの保存期間が過ぎていて詳細な治療記録が残っていない場合でも、これらの治療を行う際に交わした「治療同意書」の控えや、「入院診療計画書」、あるいは「退院証明書」などがご自宅に残っていれば、それが肝がん治療を実施した動かぬ証拠となります。

「手術をしていないから」という理由だけで、正当な権利である給付金の請求を諦める必要は全くありません。どのような記録が裁判で証拠として認められるのかは、専門家による判断が不可欠です。

B型肝炎給付金の手続きや対象要件でお悩みの方は、一人で抱え込まず、厚生労働省のB型肝炎訴訟相談窓口(0120-800-024)や法テラス、全国の弁護士会法律相談センターなど、公的な相談窓口のご利用をご検討ください。

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特定B型肝炎ウイルス感染者給付金の支給要件、必要書類、訴訟手続きなどに関するご相談は、厚生労働省の専門窓口や中立的な公的機関をご利用いただけます。

【主な公的相談窓口】
  • 厚生労働省 B型肝炎訴訟相談窓口: 0120-800-024(平日 9:00〜17:00 / 通話料無料)
  • 法テラス(日本司法支援センター): 0570-078374(平日 9:00〜21:00、土曜 9:00〜17:00)
  • 各都道府県の弁護士会: 全国の弁護士会法律相談センターにて専門相談窓口が開設されています。
弁護士 井上正人

この記事の監修

弁護士 井上 正人
(いのうえ まさと)

大阪弁護士会所属(登録番号:43449)
弁護士法人夕陽ヶ丘法律事務所 代表

相続や遺産分割、交通事故の賠償問題をはじめ、事業者様を狙う求人広告詐欺の被害救済やオフィス・テナント等の原状回復トラブルなど、不測の事態に直面した皆様の精神的・経済的なご負担を少しでも和らげ、正当な権利の実現と円満な解決へと導くためのサポートを徹底して行っています。

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