提訴期限:2027年3月31日 制度解説 ❯

「年長きょうだいのうち1人が海外在住で採血できない理由を釈明せよ」と言われた時

【本記事の監修者】
弁護士 井上 正人(大阪弁護士会所属 / 登録番号:第43449号 / 弁護士法人夕陽ヶ丘法律事務所 代表弁護士)
※本記事は、特定B型肝炎ウイルス感染者給付金等の支給に関する特別措置法、基本合意書、裁判実務および厚生労働省の最新手続基準に基づき、法律実務の視点からわかりやすく解説しています。

Q 「年長きょうだいのうち1人が海外在住で採血できない理由を釈明せよ」と言われた時どうすればよいですか?
A 【対策の要点】海外赴任や移住により国内での採血が物理的に不可能な場合は、その正当な理由を記した「理由書」に現地の「日本大使館・領事館によるサイン・認証」を受けて提出するか、あるいは他の年長者の検査結果を代用することで立証が可能です。
【弁護士に依頼するメリット】国側から追加の釈明や書類の不備を指摘された場合でも、B型肝炎訴訟に精通した弁護士であれば、裁判所や厚生労働省に対してスムーズかつ的確な対応を行うことができるため、受給遅延や手続きの挫折を防ぐことができます。

B型肝炎訴訟における母子感染否定の証明

B型肝炎給付金を請求する際、一次感染者(集団予防接種等による感染)であることを証明するためには、「母親からの母子感染ではないこと」を示す必要があります。これを証明する最も一般的な方法は、母親の血液検査(HBs抗原陰性など)の結果を提出することですが、母親が海外に赴任・移住している場合、日本国内での採血や検査が困難となり、手続きの大きな壁となります。

海外在住時の国の審査と反論

母親が海外に住んでいるという理由だけで検査結果の提出を省略することは、原則として認められません。国は「母親の血液検査結果がないため、母子感染の可能性が否定できない」として、給付金の要件を満たしていないと反論してきます。このような場合、ただ「海外にいるから検査できない」と主張するだけでは不十分です。

理由書と領事館認証、または代替証明の活用

この問題を解決するためのアプローチは大きく二つあります。 一つ目は、「国内での採血・検査が物理的・制度的に不可能であること」を公式に証明する方法です。具体的には、海外の医療事情などを記した理由書を作成し、さらに現地の日本大使館や領事館での認証(サイン証明など)を受けることで、証拠としての信用性を高めて裁判所に提出します。

二つ目は、母親の検査に代わる「他の親族の検査結果」を用いる方法です。例えば、請求者(ご本人)よりも年長である兄や姉の血液検査を行い、その方がB型肝炎ウイルスに感染していない(陰性である)ことが証明できれば、「母親が持続感染者であれば上のきょうだいにも感染しているはずだが、陰性であるため母親からの感染ではない」という医学的な推認が成り立ちます。これにより、母親自身の検査なしに母子感染を否定することが可能になります。

専門家のノウハウによる解決

海外が絡む証明や、代替となる親族の検査を活用した立証は、法的な要件と医学的な論理を組み合わせた高度なノウハウが必要です。諦める前に、まずは専門家にご相談ください。

B型肝炎給付金の手続きや対象要件でお悩みの方は、一人で抱え込まず、厚生労働省のB型肝炎訴訟相談窓口(0120-800-024)や法テラス、全国の弁護士会法律相談センターなど、公的な相談窓口のご利用をご検討ください。

🏛️ B型肝炎給付金に関する公的な相談窓口

特定B型肝炎ウイルス感染者給付金の支給要件、必要書類、訴訟手続きなどに関するご相談は、厚生労働省の専門窓口や中立的な公的機関をご利用いただけます。

【主な公的相談窓口】
  • 厚生労働省 B型肝炎訴訟相談窓口: 0120-800-024(平日 9:00〜17:00 / 通話料無料)
  • 法テラス(日本司法支援センター): 0570-078374(平日 9:00〜21:00、土曜 9:00〜17:00)
  • 各都道府県の弁護士会: 全国の弁護士会法律相談センターにて専門相談窓口が開設されています。
弁護士 井上正人

この記事の監修

弁護士 井上 正人
(いのうえ まさと)

大阪弁護士会所属(登録番号:43449)
弁護士法人夕陽ヶ丘法律事務所 代表

相続や遺産分割、交通事故の賠償問題をはじめ、事業者様を狙う求人広告詐欺の被害救済やオフィス・テナント等の原状回復トラブルなど、不測の事態に直面した皆様の精神的・経済的なご負担を少しでも和らげ、正当な権利の実現と円満な解決へと導くためのサポートを徹底して行っています。

TOP