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「父親がB型肝炎キャリアで死亡している場合の、父子感染否定の代替医証」の釈明

【本記事の監修者】
弁護士 井上 正人(大阪弁護士会所属 / 登録番号:第43449号 / 弁護士法人夕陽ヶ丘法律事務所 代表弁護士)
※本記事は、特定B型肝炎ウイルス感染者給付金等の支給に関する特別措置法、基本合意書、裁判実務および厚生労働省の最新手続基準に基づき、法律実務の視点からわかりやすく解説しています。

Q 「父親がB型肝炎キャリアで死亡しており、生前カルテがない場合、父子感染の否定はどう立証しますか?」
A 【要点】父親の生前カルテが残っていなくても、父親の死亡診断書や除籍謄本、さらに原告自身の幼少期における生活状況(別居していた事実や同居期間中の接触状況を示す住民票・戸籍附票など)を代替医証として集めることで、父子感染の機会がなかったことを法的に立証し、給付金請求を進めることが可能です。
【対策と弁護士の役割】カルテがない状況での立証は医学적・法律的な専門知識が不可欠となるため、B型肝炎訴訟に精通した弁護士に依頼し、裁判所が納得する効果的な代替証拠の収集や意見書作成のサポートを受けることが受給への確実な近道となります。

父子感染の疑いと他原因の否定

B型肝炎給付金を受給するための要件として、「集団予防接種等以外の原因(他原因)による感染ではないこと」の証明が必要です。母親からの母子感染を否定することはよく知られていますが、請求者の父親がB型肝炎のキャリア(持続感染者)であった場合、国から「幼少期に父親から家庭内で感染(父子感染)したのではないか」と疑われるケースがあります。

父親からの体液感染という国の反論

B型肝炎ウイルスは、血液や体液を介して感染します。父親がキャリアである場合、国は「家庭内での濃密な接触や、血液・体液を介した何らかの機会(例:カミソリの共有など)によって、父親から感染した可能性が否定できない」と反論してきます。この父子感染の疑いを晴らさなければ、集団予防接種等が原因とは認められません。

父親の生前カルテ等を用いた「感染機会の不存在」の立証

この疑いを完全に否定するためには、原告(請求者)の幼少期において、「物理的に父親から感染する機会がなかったこと」を証明するアプローチが有効です。 例えば、父親の生前のカルテを取り寄せ、父親の入院期間や長期療養の記録を確認します。また、戸籍や住民票の記録から、ご両親の離婚や単身赴任などで、請求者が幼少期の特定の期間(感染リスクの高い年齢)に父親と「別居」していた事実を立証します。

緻密な生活歴の証明

このように、「同居していなかったため、体液感染の機会そのものが存在しなかった」と客観的な記録をもって証明することで、国からの父子感染の推測を論理的に打ち破ることが可能になります。

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弁護士 井上正人

この記事の監修

弁護士 井上 正人
(いのうえ まさと)

大阪弁護士会所属(登録番号:43449)
弁護士法人夕陽ヶ丘法律事務所 代表

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