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無人島や海外在住期間があった場合の満7歳未満国内居住要件と証明書類

【本記事の監修者】
弁護士 井上 正人(大阪弁護士会所属 / 登録番号:第43449号 / 弁護士法人夕陽ヶ丘法律事務所 代表弁護士)
※本記事は、特定B型肝炎ウイルス感染者給付金等の支給に関する特別措置法、基本合意書、裁判実務および厚生労働省の最新手続基準に基づき、法律実務の視点からわかりやすく解説しています。

Q 「無人島や海外在住期間があった場合、満7歳未満の国内居住要件はどうやって証明すればよいですか?」
A 【立証方法と仕組み】海外滞在期間や無人島での居住期間などを除外した上で、日本国内に居住し満7歳未満の間に集団予防接種等を受けた期間が存在することを、パスポート(渡航証明書)や戸籍の附票などの公的記録を用いて立証します。
【対策とメリット】複雑な出国・帰国歴がある場合でも、弁護士に依頼することで必要な証明書類の収集や期間計算を正確に行うことができ、給付金受給要件のクリアをスムーズに進められるメリットがあります。

満7歳未満の「国内居住要件」とは

B型肝炎訴訟において、国から給付金を受け取るための重要な条件の一つに「満7歳になるまでに集団予防接種等を受けたこと」があります。

当時、集団予防接種は日本の法律(予防接種法等)に基づいて、国内の各市区町村で一斉に実施されていました。そのため、「満7歳までの期間、日本国内に住んでいた(生活実態があった)」ということが、集団予防接種を受ける機会があったことの強力な証明となります。通常は、住民票の除票や戸籍の附票などを提出して国内での居住歴を証明します。

しかし、親の仕事の都合などで「幼少期の一部を海外で過ごしていた」、あるいは特殊な事情で「無人島やへき地など、物理的に集団予防接種が行われていない場所に住んでいた」という期間がある場合、どのように証明すればよいのでしょうか。本記事では、そのようなケースでの対応方法を解説します。

海外在住期間があった場合の考え方と証明方法

満7歳になるまでの間に海外に住んでいた期間がある場合、「その期間は日本国内での集団予防接種を受ける機会がなかった」と判断されます。しかし、満7歳までの全期間を海外で過ごしていたわけでなければ、給付金の対象となる可能性は十分にあります。

重要なのは、「海外にいた期間を除いても、日本国内に住んでいた期間が存在し、その間に集団予防接種を受ける機会があった」と証明することです。

パスポート等による出入国記録の立証

海外に滞在していた事実とその期間を正確に証明するために、以下の書類が求められます。

  • 古いパスポート(旅券):当時の出入国スタンプが押されたパスポートがあれば、いつ日本を出国し、いつ帰国したのかを明確に証明できます。
  • 出入国記録(法務省への開示請求):パスポートがない場合は、法務省に対して自身の「出入国(帰郷)記録」の開示請求を行うことで、過去の渡航履歴を公的に証明できる場合があります。

これらの記録を提出し、「〇歳〜〇歳までは海外にいたが、〇歳〜〇歳までは日本国内に住んでいた」ということを明らかにし、国内にいた期間中に予防接種を受けたと陳述書などで説明します。

無人島やへき地など、集団接種の機会がなかった場合

極めて稀なケースですが、満7歳までの期間を無人島や、医療従事者が訪問しないような極端なへき地で過ごしていた場合も問題となります。このような場所に住んでいた期間は、海外在住時と同様に「集団予防接種を受ける機会がなかった」とみなされる可能性があります。

この場合も、海外在住時と同じ考え方が適用されます。「無人島に住んでいた期間以外に、集団予防接種が実施されている一般的な市区町村に住んでいた期間があるか」が焦点となります。引越しの履歴を示す戸籍の附票や、当時の親族の陳述書などを用いて、一般的な地域での生活実態があった期間を証明していくことになります。

本人の「陳述書」での丁寧な説明が必要

海外滞在や特殊な居住環境にあった期間が存在する場合、通常のケースよりも事実関係が複雑になります。そのため、ご自身で作成する「陳述書(様式3-2)」において、当時の生活状況をより丁寧に、具体的に説明することが求められます。

「いつ日本に帰国し、どこの地域の学校(幼稚園)に入ったのか」「帰国後に、どのようにして集団予防接種を受けた記憶があるか」など、空白期間を埋めるような説得力のあるエピソードを記載することが、裁判所や国に事実を認めてもらうためのカギとなります。

B型肝炎給付金に関する公的相談窓口

「幼少期に海外に住んでいた時期があるから無理だろう」と自己判断で諦める必要はありません。国内にいた期間が少しでもあれば、救済の対象となる可能性は残されています。特殊な事情があるケースほど、法的な知識に基づいた正確な証拠収集と主張が必要です。

B型肝炎給付金の手続きや対象要件でお悩みの方は、一人で抱え込まず、厚生労働省のB型肝炎訴訟相談窓口(0120-800-024)や法テラス、全国の弁護士会法律相談センターなど、公的な相談窓口のご利用をご検討ください。

🏛️ B型肝炎給付金に関する公的な相談窓口

特定B型肝炎ウイルス感染者給付金の支給要件、必要書類、訴訟手続きなどに関するご相談は、厚生労働省の専門窓口や中立的な公的機関をご利用いただけます。

【主な公的相談窓口】
  • 厚生労働省 B型肝炎訴訟相談窓口: 0120-800-024(平日 9:00〜17:00 / 通話料無料)
  • 法テラス(日本司法支援センター): 0570-078374(平日 9:00〜21:00、土曜 9:00〜17:00)
  • 各都道府県の弁護士会: 全国の弁護士会法律相談センターにて専門相談窓口が開設されています。
弁護士 井上正人

この記事の監修

弁護士 井上 正人
(いのうえ まさと)

大阪弁護士会所属(登録番号:43449)
弁護士法人夕陽ヶ丘法律事務所 代表

相続や遺産分割、交通事故の賠償問題をはじめ、事業者様を狙う求人広告詐欺の被害救済やオフィス・テナント等の原状回復トラブルなど、不測の事態に直面した皆様の精神的・経済的なご負担を少しでも和らげ、正当な権利の実現と円満な解決へと導くためのサポートを徹底して行っています。

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