成人後の「B型肝炎急性感染」の既往歴がある場合の過去の持続感染との区別
一過性感染の既往歴(IgM-HBc高力価)と、幼少期からの持続感染(HBc高力価)を明確に鑑別するロジック。
一過性感染と持続感染を明確に区別する重要性
B型肝炎給付金の対象となるのは、集団予防接種等によって「幼少期から持続感染(長期間ウイルスを保有し続けている状態)している方」です。一方で、大人になってから性交渉等でB型肝炎ウイルスに感染した場合、多くは数ヶ月でウイルスが体から消える「一過性感染」となります。給付金の手続きでは、ご自身がこの「持続感染」であることを医学的に明確に証明しなければなりません。
この「持続感染」と「一過性感染」を鑑別するための重要な指標となるのが、「HBc抗体」の種類とその数値(力価)です。
IgM-HBc抗体とIgG-HBc(高力価)抗体の違い
血液検査で確認するHBc抗体には、大きく分けて「IgM型」と「IgG型」があります。 急性の感染(最近になって感染した一過性感染)を起こしている時期には、主に「IgM-HBc抗体」が強く検出されます。
一方で、幼少期からウイルスを持ち続けている持続感染の方の場合は、IgM型ではなく、「IgG-HBc抗体」が非常に高い数値(高力価)を示します。もし現在の検査でIgM-HBc抗体が高力価であったり、過去に急性肝炎として発症した際の記録にIgM-HBc抗体高力価の記載があったりすると、「大人になってからの一過性感染ではないか」と国から疑われる原因となります。
医学的なロジックを用いた丁寧な立証
過去に急性増悪(一時的に肝臓の炎症が激しくなること)を起こしたキャリアの方の中には、一時的にIgM-HBc抗体が上昇するケースもあります。このような場合、単なる一過性感染と誤解されないよう、他の検査データ(過去のHBs抗原陽性の記録や、現在のIgG-HBc抗体の高力価など)を組み合わせて、「間違いなく幼少期からの持続感染である」というロジックを組み立てる必要があります。
国からの厳しい審査をクリアするためには、こうした血液検査の数値が持つ医学的な意味を正確に理解し、論理的な反論を準備することが求められます。
複雑な医療データ分析は専門家へ
血液検査の数値や抗体の種類など、専門的なデータが絡む証明は、一般の方には非常にハードルが高いものです。「過去の検査で引っかかった項目がある」とお悩みの方も、すぐに諦める必要はありません。
私たち弁護士が、皆様の医療記録を丁寧に読み解き、持続感染であることを証明するための道筋をご案内いたします。
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