Y理論
2021/06/10
X理論・Y理論
モチベーションでは、M理論・Y理論が有名です。
Y理論では、「人間は、自己実現のために、自発的に、自ら考えて行動(仕事)をする。」ことを前提にします。
Y理論では、マズローの5段階欲求に基づいて、労働者のモチベーションを説明します。
Y理論では、労働者の自主性を尊重すること。また、仕事を通じて、労働者が自己実現や、承認欲求や、社会的欲求を満たすことを大事にします。
具体的な取り組み
Y理論を活かすうえでは、以下のことが大事にされます。
なお、内容は、私見でありす。
1 仕事全体の意義を説明すること
社員に仕事を依頼する際には、会社全体としての仕事の意味を説明する必要があります。
建夫ば、社員に対し、釘を打つ業務をお願いするとして、工事全体(例えば、橋を作っていること)についても説明し、可能であれば、その橋が建築されることによって、どれだけの社会的な効果を生むのかを説明します。
2 社員の仕事に対して、適時にフィードバックを返すこと
社員の仕事について、適宜チェックし、仕事の完成が高ければこれを認め褒め、仕事に欠点があれば、これを指摘します。
社員の仕事が正当に評価される環境を作ります。
3 社員に自分で考えさせること、選択権を与えること
社員に考えるべき仕事を与えます。答えを直ちに伝えずに、社員に考えさせて結論を出させます。間違っている場合には、正解へと誘導し、社員に考える時間を与えます。
業務の都合上、転勤等を依頼するとしても、選択権を用意して、社員が自分で選んで納得できるようにします。
4 仕事を任し、失敗を責めないこと(忍耐強さを持つこと)
社員に仕事を任せます。どこまで、適時の報告・連絡・相談を求めるかは社員の熟練度によって調整します。
仕事を任せた以上は、強い関与をさせ、失敗しても責めず、挑戦したことを評価します。
5 社員同士がコミュニケーションを取れる環境を作ること
社内で、社員が自由に意見を言える環境を作ります。
自由な発言を促すには、例えば、「おかしいことだったら、上司にもちゃんと言おう。」等の会社の方針を示すことであったり、社員教育で取り扱ったり、トップが各社員の発言について「よく言ってくれた。」という形で、肯定的に受け入れて手本を示す必要があります。
4 各社員の知見を共有できる仕組みを作ること
現場の社員の声を業務改善に活かせる仕組み、各社員の知見を共有できる仕組みが必要です。
ITの活用等で、実現していくことになるのかもしれませんが、これから活発に議論されていく問題です。
5 帰属意識を持たせる仕組みを作ること。
「会社の一員である。」「職場の仲間と一緒に仕事をしている。」と感じられる仕組みが大事です。
ビジョンの共有、(飲み会)社内イベント、社内報、オフィスのレイアウトの工夫その他、社員同士のコミュニケーションの機会を大切にすることが必要です。
6 社員教育
会社や管理職が、社員のキャリア構築をサポートし、社員がスキルアップするための体制が整っていることが必要です。
7 ビジョン、行動計画の共有
会社はどういう価値観を大事に、今後、どういう方向に進む予定であり、どのような計画を叩て、その目標達成のために今何をしているかを、社員に共有する必要です。
また、ビジョン等が共有されていれば、社員は、ただ釘に打つ業務をお願いされても、会社の一員として社会に貢献している自分を見つけることができます。
また、社員は、会社の一員として、どのように考えてどのように行動すべきか判断できるようになります。