判例(頭部外傷による脳萎縮は3か月程度でおさまることから、頭部外傷後に継続して萎縮が継続していたことから、交通事故による頭部外傷と、パーキンソン病(継続的な脳萎縮)との間に因果関係はないとした。)
2026/03/28 更新
このページを印刷福岡高判令和7年4月17日 判例タイムズ1541号113頁
1 事案
(1)被害者は交通事故により脳挫傷等の頭部の障害を負った。
(2)被害者は自賠責で後遺症9級の認定を受けて、交通事故から3年10か月後に、被害者は保険会社と示談をした。
なお、示談書には、後日、後遺症について上位等級が認められ場合には、別途協議する、と記載されていた。
(3)交通事故から4年4か月後に、被害者は死亡した。
(4)示談後に、パーキンソン病が進行し、後遺症3級程度の症状になったとして、被害者の遺族が保険会社に、追加の賠償金を請求した。
2 判例
(1)遺族が主張する、後遺症3級程度の症状は、パーキンソン病を原因としている。
(2)被害者のパーキンソン病の原因は、脳萎縮だと判断される。
(3)頭部外傷による脳萎縮は3か月程度でおさまることから、頭部外傷後に継続して萎縮が継続していたことから、交通事故による頭部外傷と、パーキンソン病(継続的な脳萎縮)との間に因果関係はない。
3 解説
(1)本件の裁判については、交通事故のとの因果関係について否定説、肯定説の両方について医師の意見書がだされた。
(2)しかし、否定説の「頭部外傷による脳萎縮は3か月程度でおさまることから、頭部外傷後に継続して萎縮が継続していたことから、交通事故による頭部外傷と、パーキンソン病(継続的な脳萎縮)との間に因果関係はない。」という意見に対し、肯定説から明確な反論が出されなかった。
(3)これをもって、裁判所は、上記のような判決を出しました。
参考
判例タイムズ1541号113頁






