仲介業者は、売買契約が解除された場合に、報酬請求ができるか。
2023/06/06
仲介業者の報酬請求権
(1)免許を受けた宅地建物取引業者が、仲介契約を締結し、その仲介による不動産売買契約が成立した場合、売買契約が解除されても、原則として報酬を請求できます。
(2)契約書が無くても、免許を受けた宅地建物取引業者が仲介業務を行ったのであれば、商法512条により相当額の請求が可能です。
なお、その相当額は、諸般の事情を考慮して決定することになります。
参考
岡口 基一「要件事実マニュアル(第6版) 第2巻 民法2」 199頁。
報酬請求が否定される場合
不動産売買契約の解除が、仲介業者の仲介業務に注意義務違反があることが起因する場合や、手付解除や、合意解除について特約が定められており、契約が解除される可能栄が高いことが前提となっていた場合には、報酬請求が否定される場合があります。
参考
判例タイムズ1487号58頁
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