判例(テーマパークのチケットをキャンセルできないことについては、消費者契約法10条、9条に違反しない。テーマパークのチケットを転売できないことは、消費者契約法10条に違反しない。)
2026/02/26 更新
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テーマパークのチケットについて、大量に購入して高値で転売することが問題となっていました。
事業者は、テーマパークのチケットについて、転売を禁じて、キャンセルもできない、という利用規約を定めました。
適格消費者団であるXは、上記のチケットの利用規約を争って訴訟をした。

事業者は、テーマパークのチケットの転売を禁じています。
したがって、チケットの名義人と違う者がテーマパークを利用しようとしていることが発覚した場合には、そのチケットは利用できない、取り扱いとなっていました。
補足
転売者は大量にチケットを購入し、売れ残ったチケットをキャンセルする。この対策として、キャンセルができない規約が入れられました。
なお、テーマパークとしては、90日以上前のキャンセルは受け付けたり、キャンセルはできないものの日付の変更に柔軟に応じる等々の対応をしていました。
判決
(上記の運用を前提として、)テーマパークのチケットをキャンセルできないことについては、消費者契約法10条、9条に違反しない。
(上記の運用を前提として、)テーマパークのチケットを転売できないことは、消費者契約法10条に違反しない。
解説:テーマパークのチケットをキャンセルできないこと
消費者契約法9条1号は、契約が解除されたときの違約金を定めるものです。
本件は、契約の解除が制限されているものであり、直接の適用はありません。
転売によってチケットが高騰化することを防ぐことは消費者にもメリットがあり、事業者も一定の配慮をしていることことから、テーマパークのチケットをキャンセルできないことは、消費者契約法10条に違反しない、と判断されました。
解説:テーマパークのチケットを転売できないこと
転売によってチケットが高騰化することを防ぐことは消費者にもメリットがあり、事業者も一定の配慮をしていていることことから、テーマパークのチケットを転売できないことは、消費者契約法10条に違反しません。
- 消費者契約法
- 9条(消費者が支払う損害賠償の額を予定する条項等の無効等)
1項
次の各号に掲げる消費者契約の条項は、当該各号に定める部分について、無効とする。
一 当該消費者契約の解除に伴う損害賠償の額を予定し、又は違約金を定める条項であって、これらを合算した額が、当該条項において設定された解除の事由、時期等の区分に応じ、当該消費者契約と同種の消費者契約の解除に伴い当該事業者に生ずべき平均的な損害の額を超えるもの 当該超える部分
ニ 当該消費者契約に基づき支払うべき金銭の全部又は一部を消費者が支払期日(支払回数が二以上である場合には、それぞれの支払期日。以下この号において同じ。)までに支払わない場合における損害賠償の額を予定し、又は違約金を定める条項であって、これらを合算した額が、支払期日の翌日からその支払をする日までの期間について、その日数に応じ、当該支払期日に支払うべき額から当該支払期日に支払うべき額のうち既に支払われた額を控除した額に年十四・六パーセントの割合を乗じて計算した額を超えるもの 当該超える部分
- 消費者契約法
- 10条(消費者の利益を一方的に害する条項の無効)
消費者の不作為をもって当該消費者が新たな消費者契約の申込み又はその承諾の意思表示をしたものとみなす条項その他の法令中の公の秩序に関しない規定の適用による場合に比して消費者の権利を制限し又は消費者の義務を加重する消費者契約の条項であって、民法第1条第2項に規定する基本原則に反して消費者の利益を一方的に害するものは、無効とする。






