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病院が「改ざん」や「隠蔽」を疑われないための、電子カルテの監査証跡(ログ)開示

【本記事の監修者】
弁護士 井上 正人(大阪弁護士会所属 / 登録番号:第43449号 / 弁護士法人夕陽ヶ丘法律事務所 代表弁護士)
※本記事は、特定B型肝炎ウイルス感染者給付金等の支給に関する特別措置法、基本合意書、裁判実務および厚生労働省の最新手続基準に基づき、法律実務の視点からわかりやすく解説しています。

Q B型肝炎訴訟で電子カルテの監査証跡(ログ)を開示させる目的は何ですか?
A 【要点】電子カルテの変更履歴やタイムスタンプを開示させることで、カルテの改ざんや隠蔽の疑いを払拭し、過去の診断日時の正当性を裁判所に証明することができます。
【対策・メリット】カルテの信憑性を確実な証拠として示すことで、国との和解手続きや給付金請求を有利に進められるという大きなメリットがあります。

電子カルテの導入による記録の分断

B型肝炎訴訟(給付金請求)の手続きでは、ご自身の過去の病歴や治療の経過を国に対して証明するために、医療機関のカルテが不可欠です。近年、多くの医療機関において紙のカルテから「電子カルテ」への移行(システム更新)が進められていますが、この移行作業が給付金請求において思わぬハードルとなることがあります。

医療機関が電子カルテを導入した際、過去のすべての紙カルテの記録が新しいシステムに完全に移行(データ化)されるとは限りません。多くの場合、直近のデータのみが移行され、古い紙カルテはそのまま倉庫に保管されるか、保存期間(原則5年)の経過とともに廃棄されてしまいます。

そのため、現在の電子カルテだけを開示請求しても、過去の重要な記録(初診日や当時の病状、血液検査の数値など)が抜け落ちてしまっているケースが頻発しているのです。

紙カルテ(旧記録)の追跡と証拠の確保

電子カルテ上の記録だけでは給付金の要件を満たしていることが証明できない場合、「紙カルテの時代にどのような診療が行われていたか」を追跡し、証拠として確保する必要があります。

医療機関から「古い記録はありません」と回答された場合でも、すぐに諦めるべきではありません。

旧記録を探し出すためのアプローチ

  1. 別部署や倉庫の徹底調査の依頼

    電子カルテのシステム上にはデータが存在しなくても、病院の地下倉庫や外部の保管施設に、古い紙カルテが段ボール等に入れられて残っているケースは少なくありません。医療機関に対し、システムだけでなく物理的な保管場所の調査を丁寧に依頼します。

  2. 他の媒体(マイクロフィルム等)の確認

    大きな病院の場合、紙のカルテそのものは廃棄していても、記録をマイクロフィルムやPDFなどの画像データとして別途保存していることがあります。これらが存在しないかどうかも確認します。

  3. サマリー(要約)記録の活用

    システム移行の際、古い紙カルテの内容を要約(サマリー)して電子カルテの最初のページ等に記載している場合があります。このサマリーの中に、過去の初診日や当時の病名などが記載されていれば、有力な証拠として活用できます。

医療機関とのやり取りは弁護士にお任せを

「電子カルテに移行したため過去の記録はない」と病院窓口で言われてしまうと、一般の方ではそれ以上追求するのが難しくなってしまいます。しかし、B型肝炎訴訟に精通した弁護士であれば、医療機関の記録管理の仕組みを熟知しているため、「どこにどのような形で残っている可能性があるか」を的確に指摘し、粘り強く開示を求めることができます。

過去の記録の追跡や医療機関との交渉は、専門家である弁護士にすべてお任せください。

B型肝炎給付金の手続きや対象要件でお悩みの方は、一人で抱え込まず、厚生労働省のB型肝炎訴訟相談窓口(0120-800-024)や法テラス、全国の弁護士会法律相談センターなど、公的な相談窓口のご利用をご検討ください。

🏛️ B型肝炎給付金に関する公的な相談窓口

特定B型肝炎ウイルス感染者給付金の支給要件、必要書類、訴訟手続きなどに関するご相談は、厚生労働省の専門窓口や中立的な公的機関をご利用いただけます。

【主な公的相談窓口】
  • 厚生労働省 B型肝炎訴訟相談窓口: 0120-800-024(平日 9:00〜17:00 / 通話料無料)
  • 法テラス(日本司法支援センター): 0570-078374(平日 9:00〜21:00、土曜 9:00〜17:00)
  • 各都道府県の弁護士会: 全国の弁護士会法律相談センターにて専門相談窓口が開設されています。
弁護士 井上正人

この記事の監修

弁護士 井上 正人
(いのうえ まさと)

大阪弁護士会所属(登録番号:43449)
弁護士法人夕陽ヶ丘法律事務所 代表

相続や遺産分割、交通事故の賠償問題をはじめ、事業者様を狙う求人広告詐欺の被害救済やオフィス・テナント等の原状回復トラブルなど、不測の事態に直面した皆様の精神的・経済的なご負担を少しでも和らげ、正当な権利の実現と円満な解決へと導くためのサポートを徹底して行っています。

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