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令和8年1月15日締結「基本合意書(その3)」の概要:HBe抗原陰性慢性肝炎の再燃・再々燃

【本記事の監修者】
弁護士 井上 正人(大阪弁護士会所属 / 登録番号:第43449号 / 弁護士法人夕陽ヶ丘法律事務所 代表弁護士)
※本記事は、特定B型肝炎ウイルス感染者給付金等の支給に関する特別措置法、基本合意書、裁判実務および厚生労働省の最新手続基準に基づき、法律実務の視点からわかりやすく解説しています。

Q 令和8年1月15日の「基本合意書(その3)」締結により、HBe抗原陰性慢性肝炎の除斥期間はどう変わりましたか?
A 【救済拡大のポイント】HBe抗原陰性慢性肝炎の「再燃・再々燃」ケースにおいて、除斥期間の起算点が新たに整理され、これまで除斥期間経過を理由に給付金支給の対象外とされていた患者であっても、受給できる可能性が大きく広がりました。
【取るべき対策】過去に時効や除斥期間を理由に請求を諦めていた方でも、今回の合意内容により対象となる場合があります。正確な病態の立証と複雑な法的判断が必要となるため、まずはB型肝炎訴訟に精通した弁護士へご相談ください。

令和8年1月15日締結「基本合意書(その3)」とは

B型肝炎訴訟において、令和8年(2026年)1月15日に国と全国B型肝炎訴訟原告団・弁護団との間で「基本合意書(その3)」が締結されました。この新しい合意は、HBe抗原陰性慢性肝炎の患者様にとって非常に重要な内容を含んでおり、これまで給付金の対象として救済されにくかったケースに対して救済の枠組みを拡大するものです。

HBe抗原陰性慢性肝炎の「再燃・再々燃」とは

B型肝炎ウイルスの感染後、慢性肝炎を発症したものの、治療や自己免疫の働きによって一度ウイルスの活動が落ち着き、肝炎が長期間「鎮静化」することがあります。しかし、その後何らかのきっかけで再び肝炎の症状が悪化し、肝機能障害が現れることを「再燃」、さらにそれが繰り返されることを「再々燃」と呼びます。HBe抗原が陰性であっても、この再燃・再々燃が起こるリスクがあり、患者様にとっては長期間にわたる通院や治療が必要となる深刻な問題です。

除斥期間の起算点が見直されました

B型肝炎訴訟で給付金を請求する際、「除斥期間」という民法上の期間制限(原則20年)が大きな壁となります。これまでの一般的なルールでは、最初の発症時から20年が経過していると、給付金が大幅に減額されてしまっていました。 しかし、今回の「基本合意書(その3)」によって、HBe抗原陰性の慢性肝炎が再燃・再々燃した場合、その「再燃・再々燃した時点」を新たな除斥期間の起算点(20年のカウント開始日)として扱うことが明確化されました。これにより、最初の発症から20年以上が経過していても、再燃・再々燃から20年以内であれば、減額されない本来の給付金(最大1,250万円など)を受け取れる可能性が大きく広がりました。

救済拡大による今後の見通し

この合意は、長期間にわたり病気と闘ってこられた患者様への救済を実質的に前進させるものです。「昔に発症したから満額の給付金はもらえない」と諦めていた方でも、最近になって症状が再燃しているような場合には、この新しいルールが適用される可能性があります。ただし、再燃・再々燃の医学的な証明や、鎮静化していた期間の立証など、複雑な法律上の手続きには専門的な知識と医療記録の慎重な精査が欠かせません。


B型肝炎給付金の手続きや対象要件でお悩みの方は、一人で抱え込まず、厚生労働省のB型肝炎訴訟相談窓口(0120-800-024)や法テラス、全国の弁護士会法律相談センターなど、公的な相談窓口のご利用をご検討ください。

🏛️ B型肝炎給付金に関する公的な相談窓口

特定B型肝炎ウイルス感染者給付金の支給要件、必要書類、訴訟手続きなどに関するご相談は、厚生労働省の専門窓口や中立的な公的機関をご利用いただけます。

【主な公的相談窓口】
  • 厚生労働省 B型肝炎訴訟相談窓口: 0120-800-024(平日 9:00〜17:00 / 通話料無料)
  • 法テラス(日本司法支援センター): 0570-078374(平日 9:00〜21:00、土曜 9:00〜17:00)
  • 各都道府県の弁護士会: 全国の弁護士会法律相談センターにて専門相談窓口が開設されています。
弁護士 井上正人

この記事の監修

弁護士 井上 正人
(いのうえ まさと)

大阪弁護士会所属(登録番号:43449)
弁護士法人夕陽ヶ丘法律事務所 代表

相続や遺産分割、交通事故の賠償問題をはじめ、事業者様を狙う求人広告詐欺の被害救済やオフィス・テナント等の原状回復トラブルなど、不測の事態に直面した皆様の精神的・経済的なご負担を少しでも和らげ、正当な権利の実現と円満な解決へと導くためのサポートを徹底して行っています。

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