社員の「正義の声」に対する対応
2024/10/09 更新
社員の「正義の声」
(1)「企業が自社の利益を優先して下請けを虐めている。」「女性が出世できない雰囲気がある。」「日本産とうたいながら、実際には外国産を使用している。」等の社員の正義の声があがってくることがあります。
(2)この声があがっていたときに、経営者はどのように対応すべきでしょうか。
無理するリスク
(1) 内部告発等によって、大きな問題となることが増ええきました。
(2)また、経営者が、社員の声を無視する企業文化が生まれると、最終的に、社員も自分たちだけ真面目に仕事をしているのがばからしい、と考え不正の温床となります。
自社の考え方を再検討し、しっかりと説明、表明しましょう。
(1)まずは、本当の意味で、「嘘をつかずに実現できる、自社の原理原則」を見つめ直す必要があります。
「実現できない原理原則」は、嘘を生みます。
(2)次に、問題に対して、自社の考えをしっかりと表明しましょう。
対話し、そして、自社の考え(原理原則)を新しくする
(1)社員の声を100%受け入れることはできないかもしれません。それでも、自社として(経営者個人として)の本音で、説明するべきです。
(2)ある特定の考え方には、賛成者と反対者の両方が存在します。真摯に考えた上で結論であれば、かならず賛成者がいます。損得ではなく、自社のビジョンにしたがって、自社の考え方を表明しましょう。
(3)もし、可能であれば、その社員の意見(考え)が両立できる形での経営がありえないか、真剣に考えましょう。いろいろな人の声を受け入れる会社を目指しましょう。
参考
ハーバード・ビジネス・レビュー2024年11月号118頁以下