Q 尋問手続についての証言によって、裁判に大きな影響がありますか。
2026/03/18 更新
裁判官の心証
1 争いのない事実と、客観的証拠
(1)裁判で書面を出すときに、相手の主張について①認めるのか、②否定するのか、を記載する、というルールがあります。
また、②否定する場合には、③真実はどうなのか、を記載することがルールとなっています。
(2)例えば、原告は、「3月3日、AとBは、銀行の応接室で会って、契約書を締結した。」と主張しました。
被告は、「3月3日、AとBは、銀行の応接室で会ったことは事実である。しかし、司法書士が遅刻して、後日契約をすることになって、そのまま、書類を締結せずに帰宅した。」と反論をしました。
これによって、「3月3日、AとBは、銀行の応接室で会った。」ことは争いのない事実となります。これに対して、「同日、同場所で、AとBが契約書を締結した。」かどうか争点となります。
(3)ここで、契約書や、AとBのメールのやり取り等の客観的な証拠ができています。
(4)裁判所は、争いの無い事実(当事者に争いがなく、経験則的にみて、その事実は存在したと考えてよい。)と、客観的証拠を前提に、事実を把握してきます。
(5)裁判所は、最後に、当事者を呼んで話を聞きます(尋問手続)。
2 尋問の影響力
(1)裁判官は、尋問手続の前に、どんな結論を出すのかは多くのケースで決まっている、と言われています。
(2)現実的に言っても、Aさんが、Aと供述し、BさんがBだと供述して、それだけでAなのか、Bなのか確定することは困難です。
(3)したがって、多くのケースでは、尋問の出来不出来については、裁判の結果に与える影響は小さいと言われています。






