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民事訴訟

Q 証明妨害について教えて下さい。

2026/04/26 更新

証明妨害

(1)証明妨害とは、訴訟当事者が、故意または過失により、相手方による証拠の収集・提出を困難にしたり妨害する行為をいいます。

(2)例えば、民事訴訟法 224条1項、2項は、当事者が文書提出命令に従わないときや、相手の使用を妨げる目的で提出義務ある文書を滅失させたり、使用不能とした場合には、その文書に関する相手方の主張を真実と認めることができる。さらに、同条3項では、加えてその文書によって証明すべき事実に関する相手方の主張を真実と認めるとされています。これは証明妨害を定めた規定の一つだと言われます。

(3)証明妨害については、民事訴訟法が定める以外の場合について、①どのような要件を満たせば、②どのような効果が認められるのか問題となります。

他には、民事訴訟法208条は、当事者尋問で、当事者が、正当な理由なく出頭せず、または宣誓や陳述を拒んだときは、裁判所が尋問事項に関する相手方の主張を真実と認めることができるという規定があります。
また、民事訴訟法229条4項では、筆跡対照用文字の筆記を拒絶した場合などに、裁判所が、文書の成立の真否に関する挙証者の主張を真実と認めることができるという規定があります。これは証明妨害を定めた規定の一つだと言われます。
参考
 山本和彦「Law Practice民事訴訟法〔第5版〕」199頁

証明妨害の根拠

(1)経験則を根拠とする説では、相手の証明活動を妨害するのは、それが不利な証拠である可能性が高いという経験則に基づき、妨害者に不利な扱いをすることを認める考え方です。しかしながら、故意による妨害の場合はともか
く、過失による妨害の場合に、このような経験則が働くとはいえません。

(2)したがって、当事者には、誠実な訴訟活動として真実の解明に協力する義務があり(訴訟における信義則・民事訴訟法2条)、この義務に違反したことにより、妨害者に不利な扱いをすることを認める考え方が有力です(信義則説)。

参考

 山本和彦「Law Practice民事訴訟法〔第5版〕」200頁以下

証明妨害の要件

 証明妨害の要件は、①証拠を保全する義務を怠ったこと、②そのために要証事実が真偽不明になったことが必要です。

参考

 山本和彦「Law Practice民事訴訟法〔第5版〕」200頁以下

証明妨害の効果

 証明妨害の効果についてはさまざまな説があるが、証明妨害に至った経緯はさまざまであり、画一的な処理ができきず、裁判所が事案に応じて自由心証主義により、要証事実の存在について考慮すれば足りるだろう。

参考

 山本和彦「Law Practice民事訴訟法〔第5版〕」200頁以下

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