Q 上訴の利益について教えて下さい。
2026/04/20 更新
上訴の利益
(1)上訴の利益は、原判決について不服を申し立てる利益です。
(2)原審の申立てと原判決を比べて原判決が申立てを下回っていれば上訴の利益が認められます(形式的不服説)。
相殺の抗弁が認めらて原告の請求が棄却されたとき
(1)相殺の抗弁が認めらて原告の請求が棄却されたとき、確かに、全部勝訴判決を得てはいる
(2)しかし、予備的被告が相殺の抗弁を主張し、その成否が裁判所に判断された場合、裁判所が自働債権を不存在としたその理由中の判断について既判力が生じる(民事訴訟法114条2項)。
(3)自働債権の不存在という不利益という判断に不服を申し立てる利益を有し、他の抗弁が認められるべきであると主張して、上訴の利益が認められる。
最判昭和31年4月3日民集10巻4号297頁
判決の理由だけの不服を理由とする上訴の利益は認められない。
参考
越山和広「ロジカル演習 民事訴訟法 補訂版」220頁以下






