民事訴訟

Q 補助参加人の地位について教えて下さい。

2026/10/12 更新

補助参加人の独立性と従属性

(1)補助参加は他人の訴訟活動を助けて自己の権利を守る制度です。補助参加人には独立性と従属性があります。(2)補助参加人は独立性として、上訴の提起、再審の訴えをすることができる(民事訴訟法45条1項)。
(3)補助参加人は従属性として、参加した時点で被参加人がすでに成しえない訴訟行為は、補助参加人もすることができない(民事訴訟法45条1項ただし書)。たとえば、被参加人が行った自白の撤回、被参加人が提出したとすれば、時機に後れたものとして却下されることになる攻撃防御方法の提出ができない。
 補助参加人が被参加人の訴訟行為と抵触する訴訟行為をしても、その訴訟行為は効力を生じません (民事訴訟法45条2項)。

参考
 長谷部由起子「基本判例から民事訴訟法を学ぶ 」270頁、271頁

民事訴訟法45条 補助参加人の訴訟行為
1項 補助参加人は、訴訟について、攻撃又は防御の方法の提出、異議の申立て、上訴の提起、再審の訴えの提起その他一切の訴訟行為をすることができる。ただし、補助参加の時における訴訟の程度に従いすることができないものは、この限りでない。
2項 補助参加人の訴訟行為は、被参加人の訴訟行為と抵触するときは、その効力を有しない。
3項 補助参加人は、補助参加について異議があった場合においても、補助参加を許さない裁判が確定するまでの間は、訴訟行為をすることができる。
4項 補助参加人の訴訟行為は、補助参加を許さない裁判が確定した場合においても、当事者が援用したときは、その効力を有する。

上訴と補助参加

(1)第一審では補助参加しておらず、第一審が判決が出た後に補助参加して上訴することもできる。(平成30年度の司法試験の出題)
(2)第一審から補助参加していた場合には、補助参加人に対しても判決が送達されるが、補助参加人について独自に上訴期間を計算することはできない。被参加人ができないことを補助参加人に認めることができないからである。(平成13年度の旧司法試験の出題)

参考
 高橋宏志「重点講義民事訴訟法(下) 第2版補訂版」432頁

 

弁護士 井上正人
 この記事の著者・監修 弁護士 井上 正人(いのうえ まさと) 大阪弁護士会所属(登録番号:43449) /
弁護士法人夕陽ヶ丘法律事務所 代表

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