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民事訴訟

Q 補助参加人をするための要件を教えて下さい。

2026/04/20 更新

補助参加の申出

(1)補助参加をするには補助参加の申出が必要です(民事訴訟法43条1項)。

(2)共同訴訟人の間では、補助参加の申出がなくても、補助参加の利益があれば、当然に補助参加関係を認めてよいとする学説(当然の補助参加関係の理論)もあります。
 しかし、判例(最判昭和43年9月12日民集22巻9号1896号)は、補助参加の申出がない限り、補助参加がされたのと同じ効力は認められない、と判断しました。

実体法上の問題
(1)例えば、主債務者と保証人を共同被告人とする通常共同訴訟にて、主債務者の勝訴が確定したが、保証人は欠席したために敗訴した。保証人が敗訴して履行した後に、債務者に対し求償請求をすることは考えられ、「主債務者は勝訴した意味がなくなる。」という批判があります。

(2)したがって、学説において、「主債務者には保証人のために補助参加する利益があるので、補助参加の申し出をしてくても、補助参加をしたのと同一の効力を認めてよい(当然の補助参加理)」という考え方が生まれました。
(3)なお、判例(最判昭和43年9月12日民集22巻9号1896号)は、補助参加の申出がない限り、補助参加がされたのと同じ効力は認められない、と判断しました。

他人間で訴訟が継続していること

(1)補助参加するには、他人間で人間に訴訟が係属していることです。

(2)補助参加人はみずからの請求について審理・判決を求めるものではないので、係属中であれば、どのような段階であってもかまいません。
 上告審からでも、既に判決が確定しても、補助参加人が再訴の訴えを提起することもできます(民事訴訟法45条1項本文)。

補助参加の利益

補助参加の利益

(1)補助参加するには、「訴訟の結果について利害関係を有する」(補助参加の利益)を有していることです(民事訴訟法42条)。

(2)「訴訟の結果について利害関係を有する」は、① 補助参加人の法律上の地位(法律上の利害関係)、②訴訟の結果、③②によって③がどのような影響を受けるかを考慮して判断します。

参考

 長谷部由起子「基礎演習 民事訴訟法 第3版補訂版」268頁以下。

①補助参加人の法律上の地位(法律上の利害関係)

 補助参加人の法律上の地位(法律上の利害関係)について、法律上のものであれば、財産法上の利害関係に限られず、身分法上の利害関係、公法上の利害関係(例えば、刑事関係)も含まれる。

最判平成14年1月22日判時1776号67頁
 「法律上の利害関係を有する場合とは、当該訴訟の判決が参加人の私法上又は公法上の法的地位又は法的利益 に影響を及ぼすおそれがある場合をいう

②訴訟の結果

(1)「訴訟の結果」については、判決主文中で示される訴訟物たる権利または法律関係の存否の判断に限られる(その判断が、補助参加人の法律上の地位に、論理的な先決関係がある場合に限定する)とする見解(訴訟物限定説)と判決理由中の判断も含む(判決の理由中の判断が、補助参加人の法律上の地位に、論理的な先決関係がある場合を含む)とする見解(訴訟物非限定説)があります。

(2)訴訟物非限定説でも、「訴訟の結果」が判決理由中の判断すべてを含むと考える学説は少ない。参加的効力を持つ理由中の判断も「主要事実の判断に限られる。」という説や、「重要な間接事実を含む。」という説もあります。 (勅使川原和彦 「読解 民事訴訟法」227頁)

最判平成14年1月22日判時1776号67頁

 「旧民訴法70条(民事訴訟法46条)所定の効力は、判決の主文に包含された訴訟物たる権利関係の存否についての判断だけではなく、その前提として判決の理由中でされた事実の認 定や先決的権利関係の存否についての判断などにも及ぶ ものであるが(最高裁昭和45年(オ)第166号同年10月22日第一小法廷判決、民集24卷11号1583頁)、 この判決の理由中でされた事実の認定や先決的権利関係の存否についての判断とは、判決の主文を導き出すために必要な主要事実に係る認定及び法律判断などをいうものであって、これに当たらない事実又は論点について示された認定や法律判断を含むものではない」と述べています。
(3)上記の文言からは、判決理由中の判断も含む(訴訟物非限定説)に親和的です。また、参加的効力を持つ理由中の判断も「請求原因についてに限られるという説とを採用しているかのように読めます。

③②によって③がどのような影響を与えるか。

 訴訟の判決が補助参加人に対して既判力その他の法的な影響を及ぼす場合だけでなく、訴訟の判決において示された判断が、当該訴訟の当事者をはじめとする利害関係人の行動に影響を及ぼし、補助参加人が他人から裁判上または裁判外で請求を受けたり、他人に対して権利主張をすることが困難になるなどの事実上の影響を含みます。

(1)判例が、訴訟物限定説なのか、訴訟物非限定説なのかは明確ではありません。
(2)判決の傾向としては、訴訟物限定説的な文言を使って補助参加の利益を否定する傾向にあります。
(3)また、補助参加人の保護されるべき利益が強い場合には、規範定立を避けて、具体的な事情を考慮して補助参加の利益を認める傾向にあります。

参考
 越山和広「ロジカル演習 民事訴訟法 補訂版」189頁
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