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民事訴訟

Q 訴訟要件とは何ですか。

2026/04/12 更新

訴訟要件 

(1)訴訟要件とは、本案判決をするために必要な要件である。

(2)理論上は、訴訟要件は、本案審理よりも先に審査すべきです。しかし、民事訴訟の実務では、管轄の紛争を覗いて、訴訟要件の審査を経てから本案の審理に入るという二段階構造は取られていません。したがって、両方を同時に審理することもできます。

(3)訴訟要件を欠くことが明確になれば訴えは却下されます。

 口頭弁論終結時までに訴訟要件を満たせば、本案判決をすることができます。

 訴訟要件が充足しているか不明であるが、本案について請求棄却となることが分かった場合に、請求棄却判決を出せるかは争いがあります。

(4)訴え却下判決では、訴訟要件の存否について既判力が認められます。例えば、訴えの利益、当事者適格の存否の判断について既判力が及びます。

1 管轄の争い
(1)管轄は、どの裁判所で争うか、という問題です。したがって、管轄違いとなれば、今までの裁判が全て違法となってしまします。したがって、管轄が争われると、その他を除いて管轄だけを争うミニ裁判となるイメージです。
(2)当事者双方が書面を出して、裁判所が決定を出します。その決定には控訴もできます。

2 その他の訴訟要件
 その他の訴訟要件では、実体上の権利の有無と一緒に判断されます。訴訟要件が争われていると、第一審の判決時に、訴訟要件と実体法上の権利の有無が一緒に審理され、訴訟要件を欠くと請求が却下され、実体法上の権利の有無は審理されなくなる、という結末を迎えます。

参考

 勅使川原和彦「読解 民事訴訟法」 8頁、9頁

 岡口基一「要件事実マニュアル(第7版)第1巻」135頁以下

訴訟要件の具体例

 訴訟要件としては、次のようなものがあります。

【裁判所に関するもの】

(ア) 事件につき日本に国際裁判管轄権があること 

(イ) 当事者が日本の裁判権に服すること 

(ウ) 事件が法律上の争訟に当たり、司法の審判権の範囲内に属すること

【当事者に関するもの】

(ア)当事者が当事者能力を有すること 

(イ) 当事者が当事者適格を有すること 

【訴え又は請求に関するもの】 

(ア)訴状の送達が有効であること 

(イ)訴えの利益が認められること 

(ウ) 重複する訴えの提起の禁止 (法142条)、再訴の禁止 (法262条 2項)など法律上その訴えが禁止されていないこと 

(エ)仲裁合意(仲裁法13条1項, 14条1項)、不起訴の合意など当事者の合意によりその訴えが禁止されていないこと 

参考

 司法研修所監修「民事訴訟第一審手続の解説 第4版 事件記録に基づいて」22頁以下

弁護士 井上正人
 この記事の著者・監修 弁護士 井上 正人(いのうえ まさと) 大阪弁護士会所属(登録番号:43449) /
弁護士法人夕陽ヶ丘法律事務所 代表

相続や遺産分割、借金問題、既婚者との男女トラブルなど、日常の不測の事態に直面した皆様の心理的なご負担を少しでも和らげ、円満な解決を導くためのサポートを徹底して行っています。どんな小さなお悩みでも、まずは当事務所の事務スタッフがLINEのチャットにて丁寧にお話をお伺いいたしますので、どうぞお気軽にご相談ください。

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