特別寄与料の請求
相続人ではない親族(長男の妻など)が、被相続人の介護や看護を無償で行ってきた場合に金銭の支払いを請求できる制度です。
「嫁だから当たり前」と諦めていませんか?
義父母を長年献身的に支えてきたのに、相続の場面で「あなたは相続人じゃないから」と言われてしまう...。そんな不公平を解消するための権利があります。
- 長男の妻として、義父母の介護を何年も無償で続けた...
- 叔父の身の回りの世話を一人で担ってきた...
- 自分の時間や労力を犠牲にした貢献を認めてほしい...
特別寄与料請求の重要ポイント
請求できるのは「相続人以外の親族」
法改正により、相続人でない親族(6親等内の血族、3親等内の姻族)に認められた新しい権利です。
「無償」かつ「特別の寄与」
共働きで給与を得ていた場合や、通常の親族間の助け合いを超えるレベルの貢献があったことが必要です。
6ヶ月以内の請求期限
相続を知った日から6ヶ月以内(遅くとも1年以内)という非常に短い期限があるため、早急な着手が肝心です。
特別寄与料の請求対象者(だれが請求できる?)
特別寄与料を請求できるのは、「相続人以外の親族」に限られます。具体的には「6親等内の血族」および「3親等内の姻族」です。一方で、親族関係にない方や、すでに直接の相続権を持っている方は対象外となります。
そもそもご自身が法律上の「相続人」なのか、それとも「相続人以外の親族」に該当するのか曖昧な方は、法定相続人の範囲と順位の解説コラムを先にご覧ください。
| 請求可能な親族(〇) | 請求不可能な人(×) |
|---|---|
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特別寄与料の具体的な計算式と相場
特別寄与料の金額は、一般的に「家庭裁判所における調停・審判の基準」をベースに算出されます。基本となる計算式は以下の通りです。
※「日当相当額」は通常5,000円〜8,000円程度(要介護度による)、「裁量割合」は親族としての扶養義務を考慮して0.5〜0.8程度が掛け合わされます。
【シミュレーション】長男の妻が義父を3年間介護した事例
同居していた義父(要介護3)を、長男の妻が平日の週5日、3年間(計780日間)にわたり、無償で介護(食事・入浴介助、病院への送迎など)を続けた場合のシミュレーションです。
| 介護報酬日当 | 8,000円 / 日 (要介護3の介護報酬をベースに選定) |
|---|---|
| 介護に従事した日数 | 780日 (週5日 × 年間52週 × 3年間) |
| 裁量割合(調整) | 0.7 (親族としての扶養的側面の考慮) |
| 特別寄与料の算出額 | 💰 約 4,368,000 円 |
このように、長年の献身的な介護は法的に数百万円規模の価値(特別寄与料)として認められる可能性があります。
客観的な「証拠」が成否を分けます
特別寄与料を相続人に認めさせるためには、「長年面倒を見ました」という言葉だけでは不十分です。家庭裁判所でも認められる客観的な証拠が必要です。生前から(または気づいた時点で)以下のものを集めておくことが重要です。
📋 証拠収集チェックリスト
- 介護日記や手帳のメモ
「何日にどんな介助(排泄、食事、着替えなど)を行ったか、何時間付き添ったか」が記載されている継続的な記録。 - 介護保険の関連書類
「要介護認定通知書」や、ケアマネージャーが作成した「ケアプラン(介護サービス計画書)」のコピー。 - 病院の領収書や通院メモ
付き添いで支払ったタクシー代の領収書や、医師からの病状説明をメモしたもの。 - 感謝のメール・LINE・手紙
他の親族(被相続人本人やその子ども等)から「いつも介護してくれてありがとう」といったやり取りの履歴。
なぜ親族交渉で対立が起きやすいのか?(弁護士の必要性)
特別寄与料の請求において、弁護士のサポートが極めて有効となる理由は、親族間ならではの感情的な対立が起こりやすいためです。
- ● 「嫁なんだから当たり前」という価値観の壁
他の相続人(被相続人の兄弟や本家など)から「身内の介護にお金を要求するなんて非常識だ」と反発される典型的なパターンです。 - ● 「生前にお小遣いをもらっていたはず」という邪推
「介護をする見返りに生活費や小遣いを勝手に貰っていたのでは」と疑われ、協議が平行線になります。
弁護士が入ることで、感情的な対立を排除し、「客観的な証拠に基づく適正な法的計算」を盾にして、冷静かつ有利に交渉を進めることができます。また、相続人同士が直接話すストレスを無くし、万が一調停・審判になった場合にも万全の書類を準備できます。
解決までの流れ
貢献実態の証拠収集
介護日記、通院の付き添い記録、介護認定書類などを整理し、客観的な貢献を明らかにします。
相続人への協議(交渉)
金銭の支払いを求める請求書を弁護士名で送付し、協議による合意を目指します。
家庭裁判所への調停申立て
話し合いがまとまらない場合は、調停を申し立て、裁判所の関与のもとで適正額を決定します。
解決・寄与料の受領
合意または審判に基づき、相続人から金銭(特別寄与料)を受け取ります。
費用について
| 法律相談料 | 初回60分無料 |
|---|---|
| 着手金 | 22万円(税込)〜 ※請求金額や事案により、成果報酬型などのプランも提案可能です。 |
| 報酬金 | 得られた金額の11%〜17.6%(税込) |
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