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相続税の計算方法

KNOWLEDGE - TAX CALCULATION

【この記事の監修者】

井上 正人 弁護士(大阪弁護士会所属 / 登録番号:第43449号 / 弁護士法人夕陽ヶ丘法律事務所 代表)

「相続税って、結局いくらかかるの?」——これは相続が発生した方が最も気になる疑問のひとつです。
相続税の計算は少し複雑ですが、7つのステップに分けて順番に進めれば、おおよその金額を理解することができます。

相続税計算の全体像

相続税は以下の流れで計算します。一つずつ見ていきましょう。

1 遺産の総額を把握する

まず亡くなった方の全財産(プラスの財産)を洗い出します。

  • 不動産(土地・建物)
  • 預貯金・現金
  • 有価証券(株式・投資信託など)
  • 生命保険金(みなし相続財産)
  • 死亡退職金(みなし相続財産)
  • その他(車、貴金属、ゴルフ会員権など)
2 非課税枠・債務を差し引く

以下を遺産総額から差し引きます。

  • 生命保険金の非課税枠(500万円 × 法定相続人の数)
  • 死亡退職金の非課税枠(500万円 × 法定相続人の数)
  • 借金・未払い税金などの債務
  • 葬式費用
正味の遺産額 遺産総額 − 非課税枠 − 債務 − 葬式費用
3 基礎控除額を差し引く
基礎控除額 3,000万円 +(600万円 × 法定相続人の数)

正味の遺産額がこの基礎控除額以下であれば、相続税はかからず、申告も不要です。

課税遺産総額 正味の遺産額 − 基礎控除額
4 法定相続分で仮に分配する

課税遺産総額を、法定相続分に従って各相続人に仮に分配します。
実際の分け方に関係なく、計算上の手順として行います。

5 各人の仮の税額を計算する

仮に分配した各人の取得額に、以下の税率を掛けて計算します。

相続税の速算表

法定相続分に応ずる取得金額 税率 控除額
1,000万円以下 10%
3,000万円以下 15% 50万円
5,000万円以下 20% 200万円
1億円以下 30% 700万円
2億円以下 40% 1,700万円
3億円以下 45% 2,700万円
6億円以下 50% 4,200万円
6億円超 55% 7,200万円
6 相続税の総額を求める

各人の仮の税額をすべて合計します。これが「相続税の総額」です。

7 実際の取得割合で按分し、控除を適用する

相続税の総額を、実際に各人が取得した財産の割合で按分します。
そこから以下の税額控除を差し引いたものが、各人の最終的な納付税額です。

  • 配偶者の税額軽減:1億6,000万円または法定相続分まで非課税
  • 未成年者控除:18歳になるまでの年数 × 10万円
  • 障害者控除:85歳になるまでの年数 × 10万円(特別障害者は20万円)
  • 相次相続控除:10年以内に続けて相続があった場合

【具体例】で計算してみよう

📝 設例:夫が亡くなり、妻と子2人が相続するケース

遺産の内訳:

  • 自宅の土地・建物:4,000万円(評価額)
  • 預貯金:3,000万円
  • 生命保険金:2,000万円
  • 借入金:▲500万円
  • 葬式費用:▲200万円

Step 1-2:正味の遺産額

生命保険の非課税枠 = 500万円 × 3人 = 1,500万円
正味の遺産額 = (4,000 + 3,000 + 2,000) − 1,500 − 500 − 200 = 6,800万円

Step 3:基礎控除を引く

基礎控除額 = 3,000万円 + 600万円 × 3 = 4,800万円
課税遺産総額 = 6,800万円 − 4,800万円 = 2,000万円

Step 4-5:法定相続分で仮計算

  • 妻(1/2):1,000万円 → 税率10% → 100万円
  • 子A(1/4):500万円 → 税率10% → 50万円
  • 子B(1/4):500万円 → 税率10% → 50万円

Step 6:相続税の総額

100万円 + 50万円 + 50万円 = 200万円

Step 7:配偶者控除を適用

妻は法定相続分(1/2)で取得 → 配偶者の税額軽減により妻の税額は0円
子Aの納付額:50万円、子Bの納付額:50万円
一家で納める相続税は合計100万円

計算を間違えやすいポイント

⚠️ よくあるミス
  • 不動産の評価を時価で計算してしまう → 相続税評価額(路線価)で計算する必要があります
  • 生命保険の非課税枠を忘れる → 500万円×法定相続人の数を差し引けます
  • 小規模宅地等の特例を適用し忘れる → 自宅の土地評価を最大80%減額できます
  • 配偶者控除を使ったのに申告しない → 控除を使う場合は必ず申告が必要です

相続税の申告期限

相続税の申告と納税は、被相続人が亡くなったことを知った日の翌日から10ヶ月以内に行う必要があります。

期限を過ぎると延滞税や加算税が課されるため、早めの準備が大切です。特に不動産の評価や遺産分割協議に時間がかかるケースでは、専門家への早期相談をおすすめします。

まとめ

相続税の計算は複雑に見えますが、7つのステップを順に追えば全体像が見えてきます。
ただし、不動産の評価や特例の適用判断には専門的な知識が必要です。当事務所では税理士と連携して、相続税の試算から申告までワンストップでサポートしています。

「自分の場合はいくらかかるのか」が気になる方は、お気軽に無料相談をご利用ください。

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弁護士 井上正人

この記事の監修

弁護士 井上 正人 (いのうえ まさと)

大阪弁護士会所属(登録番号:43449)
弁護士法人夕陽ヶ丘法律事務所 代表

相続や遺産分割、借金問題、既婚者との男女トラブルなど、日常の不測の事態に直面した皆様の心理的なご負担を少しでも和らげ、円満な解決を導くためのサポートを徹底して行っています。どんな小さなお悩みでも、まずは当事務所の事務スタッフがLINEのチャットにて丁寧にお話をお伺いいたしますので、どうぞお気軽にご相談ください。

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