【法令】継続雇用制度の運用
2025/01/02 更新
継続雇用制度
(1)高年齢者雇用安定法は、65歳までの雇用継続を義務付けています。
(2)例えば、60歳定年の会社では、60歳で雇用契約を終了します。その後、60歳を超えてから65歳までの間について、会社と従業員が話し合って、新しい雇用契約を結ぶのが継続雇用制度です。再雇用後は、1年更新の雇用契約を締結し、嘱託社員と呼ぶことが多いです。
(3)定年延長よりも、雇用契約制度の方が労働条件を変更しやすい、というメリットがあります。
継続雇用制度のメリット
(1)定年を超えて高齢者を雇用する場合には、継続雇用制度(定年後は、1年等の期間を決めて有期雇用として再雇用する制度)を利用することが多いです。
(2)正社員の雇用とは定年までを終期とする雇用契約です。問題のある社員については定年を契機に雇用継続するかどうか決めることができます。また、高齢者の場合には、年々体力が低下していきます。そこで、1年間の等の期間を決めて、その期間ごとに雇用継続するかどうかどうかを決めることができます。
継続雇用の条件
(1)継続雇用の条件を利用する場合には、嘱託社員として雇用する条件や、雇用を延長する条件を明確に定めることが必要です。
(2)毎年、社員と面談して雇用契約を継続するかどうか、を話し合い、雇用契約書を取り交わす必要があります。
継続雇用の運用
(1)継続雇用の条件については、①定量的な成績と、②人間関係等の非定量的な条件の2つに分けて設定・測定しましょう。
(2)①定量的な成績としては、営業成績等の簡単に測定できるものが考えられます。
(3)②人間関係等の非定量的な条件については、個別に管理しましょう。全員を管理する必要はなく、「問題社員」を把握しておき、半年程度は時間をかけて目標を立てて、フィードバックを繰り返して、継続雇用しないことをを納得してもらうことになります。
打ち切り前の継続的な面談
(1)定年の時点や、継続雇用期間前に、いきなり継続雇用しない旨を告げれば当然トラブルになります。
(2)クレームとは現実と期待のギャップによって生じます。「このままでは継続雇用できません。この点を改善してほしい。」とチャンスを与えて、期間満了の半年前には、毎月1回の面談をするべきです。