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刑事弁護の流れ

【手順2】 不受任の手続

2024/04/20 更新

刑事当番と私選受任

(1)私選弁護人がいる案件では、国選弁護人は選任されません。したがって、当番弁護で弁護人が被疑者と接見したが、私選弁護人として活動することが決まった場合には、不受任の手続は不要です。

(2)私選弁護人として活動するには、弁選(弁護人選任届)の取得が必要となります。

私選弁護人紹介制度・私選弁護人選任申出書

(1) 国選弁護人を選任するには、「①勾留されたこと」、「②金がないこと、もしくは弁護士を知らないこと等」が必要である(刑事訴訟法37条の2の第1項)という建前になっています。

(2)そこで、②について、当番弁護で被疑者に接見した弁護士が、私選弁護人選任申出書に「私選弁護としては受任しない」と書き込んで不受任の手続をします。
 その後に、国選対象事件については当該弁護士が国選として受任するという取り扱いがされています。当番弁護で被疑者から事情を聴いている弁護士が、国選弁護として受任する方が合理的であるからです。

刑事当番と不受任の手続

(1)不受任の手続の要否

 被疑者国選弁護人の指名の場合  → 不要

 刑事当番で、私選受任      → 不要

 刑事当番で、私選受任しない場合 → 必要

(2)メール方式(新方式)

 新方式ではメールで私選弁護人選任申出書が送られて来ます。

 新方式の私選弁護人選任申出書には、被疑者の署名等は不要です。

(3)旧方式

 日曜日、祝日は、弁護士会が動いていないので、私選弁護人選任届出書はメールで送られてきません。

 その場合には、勾留されている被疑者(事実上は警察の留置係)から私選弁護人選任届出書をもらいます。

不受任通知
(1)警察の留置管理係に「不受任の手続きをしたい。」と申し出ます。
(2)メール方式の場合には、印刷してきた私選弁護人選任申出書に、「私選弁護としては受任しない」と書き込んで、留置管理係に渡します。留置管理係は私選弁護人選任申出書をコピーして、そのコピーを弁護人に渡し、原本を被疑者に渡します。弁護人はそのコピーを持ち帰って、裁判所と法テラスにFAXします。
(3)旧方式の場合には、留置所に保管されている私選弁護人選任申出書の原本に「私選弁護としては受任しない」と書き込んで、留置管理係に返却します。 留置管理係は私選弁護人選任申出書をコピーして、そのコピーを弁護人に渡し、原本を被疑者に渡します。弁護人はそのコピーを持ち帰って、裁判所と法テラスにFAXします。


具体例(メール方式)
 
弁護人
 メール方式の場合には、メールで来た私選弁護人選任申出書を印刷します。
 印刷した私選弁護人選任申出書に「私選弁護としては受任しない」と書き込んで、留置管理係に渡します。
 留置管理係に対し「今回の被疑事件は、国選対象事件なので不受任の手続きを取りたいです。」とお願います。

留置管理係
  留置管理係は私選弁護人選任申出書をコピーして、弁護人にコピーを渡します。
  留置管理係は、受け取った私選弁護人選任申出書を被疑者に渡します。

弁護人
  弁護士はコピーを持ち帰って、裁判所と法テラスにFAXします。


具体例2(旧方式)
 
弁護人
 留置管理係に対し「今回の被疑事件は、国選対象事件なので不受任の手続きを取りたいです。」とお願います。

留置管理係
 留置管理係は、 留置施設に保管されている私選弁護人選任申出書を持って来てくれます。
 留置管理係は、受け取った私選弁護人選任申出書を被疑者に渡します。

弁護人 
 弁護人は 私選弁護人申出書に『私選弁護としては受任しない』と書き込んで、留置管理係に返却します。

留置管理係
  留置管理係は私選弁護人選任申出書をコピーして、弁護人にコピーを渡します。

弁護人
  弁護士はコピーを持ち帰って、裁判所と法テラスにFAXします。
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