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相続放棄の申し立てをしてから、家庭裁判所から「受理通知書」が届くまで何日?

【この記事の監修者】

井上 正人 弁護士(大阪弁護士会所属 / 弁護士法人夕陽ヶ丘法律事務所 代表)

相続放棄の申し立てから「受理通知書」が届くまでの期間と流れ

Q 相続放棄の申し立てをしてから、家庭裁判所から「受理通知書」が届くまで何日かかりますか?
A 一般的には申し立てから約2週間から1ヶ月程度かかるのが目安です。ただし、家庭裁判所の混雑状況や、裁判所からの照会書への回答スピードによって前後します。

故人が遺した借金などのマイナスの財産を引き継がないために行う「相続放棄」は、家庭裁判所へ申し立てを行うことで完結します。しかし、申し立てをしたら即日完了するわけではなく、手続きには一定の時間がかかります。

多くの相続人が気にされるのは、「申し立てからどのくらいで完了の通知が届くのか」という点でしょう。結論から申し上げますと、書類を提出してから「受理通知書」が自宅に届くまで、通常は約2週間から1ヶ月程度を見ておく必要があります。

期間の目安を知っておくことは、相続放棄の期限である「自己のために相続の開始があったことを知ったときから3ヶ月以内」という焦りを防ぐためにも非常に重要です。以下で具体的な日数やプロセスの詳細を解説します。

相続放棄の申し立てから受理までの具体的なスケジュール

相続放棄の手続きを始めてから完了するまでの全体像を把握しておきましょう。書類の不備がないスムーズなケースでも、最低でも2週間程度は要します。

1. 申し立て書類の提出と審査(約1週間)

必要書類(戸籍謄本や住民票、申述書など)を揃えて管轄の家庭裁判所に提出すると、裁判所による書類の審査が始まります。この段階では、法律上の要件を満たしているか、期限内に申し立てられているかなどが厳しくチェックされます。

2. 照会書(質問票)の発送と回答(約1〜2週間)

書類審査に問題がなければ、家庭裁判所から申述人(相続放棄をする人)宛てに「照会書(回答書)」が郵送で届きます。 これは、本当に自分の意思で相続放棄をしたいのか、生前に故人の財産を処分していないかなどを確認するための質問票です。この照会書に必要事項を記入し、署名・捺印の上で速やかに返送する必要があります。

3. 相続放棄の受理と「受理通知書」の到着(約数日〜1週間)

裁判所が照会書の回答内容を確認し、問題ないと判断すれば、正式に相続放棄が「受理」されます。受理されると、自宅に「相続放棄申述受理通知書」が郵送で届きます。この通知書が手元に届いた時点で、法的な相続放棄の手続きが無事に完了したことになります。

受理通知書が届くまでにかかる日数が前後する理由

申し立てから受理通知書が届くまでの期間は、すべてのケースで一律ではありません。以下のような要因によって、1ヶ月以上かかることも珍しくありません。

  • 家庭裁判所の混雑状況(大都市圏の裁判所は比較的時間がかかる傾向があります)
  • 提出した戸籍謄本などに不備があり、追加書類の提出を求められた場合
  • 裁判所からの照会書の返送が遅れてしまった場合
  • 故人の財産状況や生前の関わり方について、詳細な確認が必要と判断された場合

特に注意したいのが、相続放棄の期限(3ヶ月)の直前に申し立てを行った場合です。申し立て自体は期限内に行われていれば、照会書のやり取りや実際の受理が3ヶ月の期限を過ぎてしまっても問題ありません。しかし、裁判所からの照会書には放置せず、届いたら数日以内に迅速に回答・返送することが大切です。

受理通知書と「相続放棄申述受理証明書」の違い

手続きの完了時に受け取る書類に関して、よくある誤解について触れておきます。

家庭裁判所から送られてくるのは「相続放棄申述受理通知書」という書類です。これは手続きが完了したことを知らせるためのものであり、原則として再発行ができません(紛失した場合は、証明書を代わりに使用します)。

一方で、金融機関の口座解約や、不動産の相続登記(名義変更)などで提出を求められるのは、「相続放棄申述受理証明書」です。 2024年の相続登記義務化や、2026年4月にスタートする住所変更登記の義務化など、不動産を巡る法改正が進む現在では、正確な相続人を確定させるためにこの証明書の提出が必須となる場面が多くあります。

受理通知書が届いた後、必要に応じて別途家庭裁判所に申請を行い、「相続放棄申述受理証明書」を取得しておくことを忘れないようにしましょう。

スムーズに手続きを進めるためのポイント

相続放棄の手続きを遅延なく完了させるためには、いくつかのコツがあります。

  • 戸籍謄本はもれなく、最新のものを揃える(不足があると何度も裁判所とのやり取りが発生します)
  • 裁判所から照会書が届いたら、放置せずに即日〜数日中に返送する
  • 不安な点がある場合は、専門家に相談して正確な書類を作成する

相続放棄は人生で何度も経験するものではありません。「受理通知書が届くまで何日かかるのか」というスケジュール感をあらかじめ持っておくことで、余裕を持って手続きを進めることができます。もし期限が迫っている場合や、複雑な事情がある場合は、早めに弁護士などの専門家に相談することをおすすめします。

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弁護士 井上正人

この記事の監修

弁護士 井上 正人 (いのうえ まさと)

大阪弁護士会所属(登録番号:43449)
弁護士法人夕陽ヶ丘法律事務所 代表

相続や遺産分割、借金問題、既婚者との男女トラブルなど、日常の不測の事態に直面した皆様の心理的なご負担を少しでも和らげ、円満な解決を導くためのサポートを徹底して行っています。どんな小さなお悩みでも、まずは当事務所の事務スタッフがLINEのチャットにて丁寧にお話をお伺いいたしますので、どうぞお気軽にご相談ください。

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