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遺産分割調停申立書の「添付書類リスト」と収入印紙・予納切手の計算

【本記事の監修者】
弁護士 井上 正人(大阪弁護士会所属 / 登録番号:第43449号 / 弁護士法人夕陽ヶ丘法律事務所 代表弁護士)
※本記事は、遺産分割・遺留分侵害額請求・相続放棄・不動産登記義務化等の相続実務経験に基づき、最新の民法および裁判所実務に沿ってわかりやすく解説しています。

遺産分割調停の申し立てを検討する際、多くの方が悩まれるのが「どのような書類を揃えればよいか」そして「費用(収入印紙や予納切手)はいくら必要なのか」という点です。

裁判所の手続きと聞くと難しく感じられるかもしれませんが、事前に必要なものと計算方法を把握しておけば、スムーズに準備を進めることができます。この記事では、遺産分割調停申立書の添付書類リストと、正確な費用の計算方法についてわかりやすく解説します。

遺産分割調停に必要な添付書類と費用はいくらですか?

Q 遺産分割調停の申立てに必要な費用(収入印紙・予納切手)と添付書類には何がありますか?
A 【必要な費用と添付書類の基本】費用は被相続人1人につき収入印紙1,200円と、相手方の人数や裁判所ごとに異なる連絡用予納切手が必要です。また、書類は被相続人の出生から死亡までのすべての戸籍謄本類、相続人全員の戸籍謄本、さらに不動産の登記事項証明書や預貯金残高証明書などの財産に関する証明書を揃えて提出する必要があります。
【スムーズな手続きと注意点】書類の収集漏れや不備があると調停の開始が大幅に遅れる原因となります。複雑な戸籍の収集や正確な財産特定に不安がある場合は、相続問題に精通した弁護士に代理を依頼することで、書類不備のない確実な申立てと円滑な遺産分割の実現が可能になります。

遺産分割調停を申し立てるには、家庭裁判所へ「申立書」を提出します。その際、単に書類を書くだけではなく、法律で定められた多くの添付書類と、手数料および郵券(予納切手)を一緒に納めなければなりません。

手続きに不備があると、書類の修正や再提出を求められ、解決が遅れる原因になります。以下のリストを参考に、もれなく準備を進めましょう。

遺産分割調停申立書の添付書類リスト

遺産分割調停の添付書類は、「被相続人(亡くなった方)に関する書類」「相続人に関する書類」「遺産(財産)に関する書類」の3つのグループに分かれます。

1. 被相続人に関する書類

被相続人の生涯の履歴を確認し、誰が真の相続人であるかを確定させるために必要です。

  • 被相続人の出生から死亡までのすべての戸籍(除籍・改製原戸籍)謄本
  • 被相続人の住民票の除票(または戸籍附票)

2. 相続人全員に関する書類

現在生存している相続人を確認するための書類です。

  • 相続人全員の現在の戸籍謄本
  • 相続人全員の住民票(または戸籍附票)

※不動産が含まれる場合は「固定資産評価証明書」、預貯金が含まれる場合は「残高証明書」や「通帳のコピー」なども必要になります。

3. 遺産(財産)に関する書類

どのような遺産が存在するのかを裁判所が把握するための資料です。

  • 不動産がある場合:登記事項証明書(登記簿謄本)、固定資産評価証明書
  • 預貯金がある場合:通帳のコピー、残高証明書
  • 有価証券がある場合:残高証明書、取引残高報告書など

収入印紙の計算方法と金額

裁判所に手数料として納める収入印紙の額は、法律で一律に決められています。

遺産分割調停の申立てに必要な収入印紙は、被相続人1人につき1,200円です。

一般的な相続では被相続人は1人ですので、基本的には1,200円分の収入印紙を申立書に貼り付けて納付します。なお、複数の被相続人(例えば、先妻と後妻など数次相続が絡む場合など)を同時に申し立てるようなケースでは、被相続人の人数に応じた金額(例:2人なら2,400円)が必要となります。

予納切手の計算方法と構成

相手方との連絡調整に使用される「連絡用予納切手」は、調停を申し立てる家庭裁判所によって指定される金額や組み合わせが異なります。必ず事前に、申し立てを行う家庭裁判所のウェブサイトや窓口で確認するようにしましょう。

予納切手は、「相手方の人数」に応じて必要枚数が変動します。

基本的な考え方として、申立人から見て「相手方(他の相続人)」が何人いるかによって、切手の総額が変わります。一般的な裁判所の基準の例を以下に示します。

  • 相手方が1人の場合:合計数千円程度(500円切手、100円切手、10円切手などを組み合わせる)
  • 相手方が増えるごと(2人、3人…):追加の連絡用として、一定の金額や切手枚数が加算される

予納切手の具体的な組み合わせ例としては、500円×数枚、100円×数枚、10円×数枚といったように、裁判所が指定する細かな内訳が指定されています。コンビニや郵便局で調達する際は、裁判所の指定リストをそのまま窓口で見せると確実です。

最新の法的注意点(登記義務化への対応)

遺産分割調停によって不動産を相続することが決まった場合、その後の手続きにも注意が必要です。

2024年4月1日から「相続登記の申請が義務化」されており、不動産の取得を知った日から3年以内に相続登記を行わなければ過料(ペナルティ)の対象となります。さらに、2026年4月からは住所変更登記の義務化も控え、不動産の権利関係の明確化がより厳格に求められています。

調停が成立した際には、調停調書をもとに速やかに不動産の相続登記を行うように心がけましょう。

まとめ

遺産分割調停申立書の添付書類の収集や、収入印紙・予納切手の計算は、相続人の人数や財産の種類によって多岐にわたります。特に、被相続人の出生から死亡までの戸籍集めは、遠方から取り寄せる必要があり、多くの時間と労力がかかります。

書類に不備があると調停のスタートが遅れてしまうため、ご自身での準備に不安がある場合や、他の相続人との間で感情的な対立が予想される場合は、法律の専門家である弁護士に書類作成や代理人を依頼することを検討してみてはいかがでしょうか。

弁護士 井上正人

この記事の監修

弁護士 井上 正人
(いのうえ まさと)

大阪弁護士会所属(登録番号:43449)
弁護士法人夕陽ヶ丘法律事務所 代表

相続や遺産分割、借金問題、既婚者との男女トラブルなど、日常の不測の事態に直面した皆様の心理的なご負担を少しでも和らげ、円満な解決を導くためのサポートを徹底して行っています。どんな小さなお悩みでも、まずは当事務所の事務スタッフがLINEのチャットにて丁寧にお話をお伺いいたしますので、どうぞお気軽にご相談ください。

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