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野村證券・大和証券・SMBC日興証券の店頭大手証券の株式相続移管

【この記事の監修者】

井上 正人 弁護士(大阪弁護士会所属 / 弁護士法人夕陽ヶ丘法律事務所 代表)

野村證券や大和証券、SMBC日興証券といった店舗型の大手証券会社で、亡くなられたご家族の株式や投資信託を相続する場合、ネット証券とは異なる特有の手続きや注意点があります。

店舗型大手証券会社での相続手続きは、担当者とのやり取りや必要書類の収集、窓口での対面手続きなど、複雑なプロセスを伴います。本記事では、これら大手証券会社における株式・投資信託の相続移管と名義書換の具体的な手順について、分かりやすく解説します。

大手証券会社での株式相続の全体像と注意点

Q 野村證券などの大手証券会社での株式相続は、どのような流れで進みますか?
A まずは取引店舗またはコールセンターへ連絡して相続の申し出を行います。その後、証券会社から送付される必要書類に記入・捺印し、戸籍謄本などの公的書類を添えて提出します。審査完了後、相続人名義の口座へ株式が移管(払い出し)されます。

野村證券、大和証券、SMBC日興証券などの三大証券をはじめとする店舗型証券会社では、Web完結型のネット証券とは異なり、原則として店頭または郵送、担当者とのやり取りをベースに手続きが進められます

証券会社に口座があったことが判明した場合、まずは被相続人が利用していた支店、もしくは相続専用のフリーダイヤルに連絡を入れます。すると「相続に関するご案内」や必要書類のセットが郵送されてきます。

手続きを進める際の重要なポイント

証券会社での相続手続きでは、以下の点に注意する必要があります。

  • 被相続人の口座の凍結: 証券会社に死亡の連絡を入れた時点で、対象口座は一旦凍結され、売買取引ができなくなります。
  • 相場変動リスク: 手続きが完了して相続人に株式が移管されるまでの間も、株価は日々変動します。そのため、換金するタイミングによっては遺産分割協議で決めた金額と実際の受取額に差が生じることがあります。
  • 口座開設の必要性: 相続人が被相続人の株式を引き継ぐためには、原則としてその証券会社に相続人名義の口座を開設している(または開設する)必要があります。口座がない場合は、新規口座開設手続きを並行して行うことになります。

野村・大和・SMBC日興証券の相続手続きの具体的なステップ

大手証券会社における具体的な相続移管の手順は、一般的に以下の4つのステップで進行します。

1. 相続の連絡と必要書類の請求

まずは被相続人の口座がある支店、または各社のコールセンターへ連絡し、口座名義人が亡くなった旨を伝えます。証券会社側で口座の確認が取れると、「相続手続き依頼書」や「株式振替依頼書」などの専用書類が郵送で送られてきます。

2. 必要書類の収集

証券会社に提出するための書類を集めます。一般的に必要となる書類は以下の通りです。

  • 被相続人の出生から死亡までのすべての戸籍(除籍・改製原戸籍)謄本
  • 相続人全員の現在の戸籍謄本
  • 相続人全員の印鑑登録証明書
  • 遺言書がある場合はその写し、または検認済調書(遺言書がない場合は遺産分割協議書)
  • 証券会社の口座開設書類(相続人が口座を持っていない場合)

戸籍謄本は、故人の本籍地がある自治体から取り寄せる必要があり、収集に数週間から1ヶ月程度かかることも珍しくありません。

3. 書類の記入と提出

証券会社から届いた書類に必要事項を記入し、実印を押印します。集めた戸籍謄本や印鑑証明書などの必要書類一式を同封し、指定された宛先に返送するか、窓口に持参します。

大手証券会社の場合、支店窓口に予約を入れて持ち込むと、担当者がその場で書類の不備をチェックしてくれるため、郵送よりもスムーズに手続きが進むメリットがあります。

4. 株式の移管(名義書換)と口座への入庫

証券会社側で書類の審査と不備の確認が行われると、いよいよ手続きの完了です。 遺産分割の内容に従って、各相続人の指定する口座(当該証券会社内の口座、または他社口座)へ株式や投資信託が移管されます。他社への移管を希望する場合は、別途「口座振替依頼書」の手続きが必要となります。

相続した株式の売却や税金に関する注意点

証券会社での名義書換・移管が終わった後も、税務や法的な観点で留意すべき点があります。

売却を希望する場合の手順

相続した株式をそのまま保有せず、現金化したい場合もあるでしょう。その場合は、相続人名義の口座に移管が完了した後に、市場で売却(換金)するのが一般的な流れとなります。証券会社によっては、移管手続きと同時に換金手続きを進められるケースもあるため、事前に担当者に確認することをおすすめします。

相続税の申告について

株式や投資信託も相続税の課税対象となります。証券会社から「残高証明書(被相続人の死亡日時点)」を取り寄せ、その日の終値(または最終価格)をベースに相続財産の価額を評価します。 上場株式の評価額は、死亡日の終値のほか、死亡日の属する月の毎日の終値の平均額など、複数の選択肢から最も低いものを選べる場合があります。正確な計算を行うためには、専門知識が必要となるため、税理士などの専門家への相談も視野に入れましょう。

まとめ:スムーズな手続きのために専門家との連携も検討を

野村證券、大和証券、SMBC日興証券などの大手証券会社での相続移管手続きは、専用書類の記入や膨大な戸籍集めなど、慣れない作業が多く発生します。特に、複数の証券会社に口座があったり、相続人が遠方にいたりする場合は、想像以上の負担となります。

手続きの途中で迷った場合や、遺産分割協議に不安がある場合は、無理に一人で進めようとせず、弁護士などの法律の専門家や、証券会社の担当窓口のサポートを積極的に活用することが、トラブルを防ぐための確実な近道となります。

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弁護士 井上正人

この記事の監修

弁護士 井上 正人 (いのうえ まさと)

大阪弁護士会所属(登録番号:43449)
弁護士法人夕陽ヶ丘法律事務所 代表

相続や遺産分割、借金問題、既婚者との男女トラブルなど、日常の不測の事態に直面した皆様の心理的なご負担を少しでも和らげ、円満な解決を導くためのサポートを徹底して行っています。どんな小さなお悩みでも、まずは当事務所の事務スタッフがLINEのチャットにて丁寧にお話をお伺いいたしますので、どうぞお気軽にご相談ください。

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