お電話での無料相談 (平日10時~18時) 06-6773-9114
🔍 検索 無料相談を予約する

獲得した遺産を元手に行った「離婚時の財産分与」における特有財産主張

【この記事の監修者】

井上 正人 弁護士(大阪弁護士会所属 / 弁護士法人夕陽ヶ丘法律事務所 代表)

相続した財産は離婚時の財産分与の対象になるのか?

Q 相続によって取得した遺産は、離婚時の財産分与の対象になりますか?
A 原則として対象になりません。相続や受贈など夫婦の協力とは無関係に取得した財産は「特有財産」と呼ばれ、財産分与の対象外となります。ただし、その維持や管理に配偶者が貢献していた場合などには例外的な主張が必要になることがあります。

離婚をする際、夫婦で築き上げた財産を分け合う「財産分与」は大きな問題となります。しかし、その財産が労働による収入ではなく、「親からの相続」によって得たものである場合、扱いが大きく異なります。

結論からお伝えすると、相続によって得た預貯金や不動産は、原則として財産分与の対象外です。これらは法律上、「特有財産(とくゆうざいさん)」に分類されます。

しかし、実際の離婚協議や調停では、相手方から「この財産も分与対象だ」と主張されるケースが少なくありません。ご自身の財産を守るためには、それが特有財産であることを正確に立証する必要があります。

財産分与の基本原則と「特有財産」の意味

日本の民法において、離婚時の財産分与は「清算的分与」が基本となります。これは、婚姻期間中に夫婦が協力して築き上げた財産(共有財産)を、原則として2分の1の割合で分け合う仕組みです。

一方で、民法768条およびこれまでの判例では、夫婦の協力とは無関係に取得した財産は分与の対象に含まれないと解釈されています。これが「特有財産」です。

特有財産に該当する主なものは以下の通りです。

  • 婚姻前からそれぞれが所有していた預貯金や家具
  • 相続によって取得した現金、預貯金、不動産
  • 遺贈や生前贈与によって得た財産

このように、血族関係を通じて個人的に取得した財産は、夫婦の共同生活の成果とは認められないため、離婚時に相手へ分与する必要はありません。

なぜトラブルになるのか?特有財産が混蔵するリスク

「相続財産は自分のものだから安心」と思われがちですが、実際には相手方との間で激しい争いに発展することがよくあります。その最大の原因は「財産の混蔵(こんぞう)」です。

例えば、実家の親から相続した500万円の遺産を、夫婦の生活費や共通の口座にそのまま入れてしまったケースを考えてみてください。長期間にわたる婚姻生活の中で、どれが相続したお金で、どれが給与所得なのか判別がつかなくなってしまうことがあります。

お金は形が残らないため、一度生活費などと混ざり合ってしまうと、相手方から「これは婚姻後の共同生活で形成された共有財産だ」と主張された際、特有財産であることの証明が極めて難しくなります

不動産の場合の特有財産の主張

不動産(土地や建物)を相続した場合、登記簿謄本を確認すれば被相続人(亡くなった親など)からの相続であることが形式上は判明するため、比較的立証しやすい傾向があります。

しかし、相続した不動産を売却して現金化した場合や、その不動産の住宅ローン(またはリフォームローン)を夫婦の共同財産から返済していた場合には注意が必要です。「不動産自体の価値の維持・増加に配偶者の協力や共有資金が寄与した」として、財産分与の対象財産に組み入れられてしまうリスクが生じます。

特有財産であることを証明するための立証方法

離婚調停や裁判において、相続した財産が特有財産であることを認めさせるためには、客観的な証拠に基づく「立証活動」が不可欠です。口頭で「これは相続したお金だ」と主張しても、裁判所や相手方を納得させることはできません。

具体的には、以下のような証拠資料を集める必要があります。

  • 被相続人の死亡から相続開始が確認できる戸籍謄本や除籍謄本
  • 遺産分割協議書や遺言書など、相続の経緯がわかる書類
  • 相続した不動産の登記簿謄本(全部事項証明書)
  • 被相続人の口座から自身の口座への具体的な送金履歴(通帳のコピーなど)

特に預貯金に関しては、相続によって取得した金額が、他の給与口座や生活費口座と明確に区別されていたことを示す一連の金融機関の取引履歴(通帳のコピーやネットバンクの入出金明細)が決定的な証拠となります。

相続が発生した時期と、自身の口座にまとまった入金があった時期が一致していること、そしてそれが夫婦の収入とは別管理されていたことを時系列で整理して提示することが重要です。

近年の法改正と財産管理の注意点

相続に関連する法制度は近年大きな変化を見せています。2024年4月からは相続登記の申請が義務化され、不動産を相続した場合には原則3年以内に名義変更を行わなければならなくなりました。

また、2026年4月からは住所変更登記の義務化も控え、不動産の権利関係の明確化がより厳格に求められるようになっています。

これらの法改正により、不動産の所有権や相続の事実関係は公的な記録としてこれまで以上に明確に残るようになります。もし将来の離婚リスクや万が一の備えを意識するのであれば、相続した不動産や預貯金は、配偶者の名義や共有名義には絶対にせず、自身の単独名義のままで厳格に管理することが鉄則です。

特有財産の主張でお困りの場合は弁護士にご相談を

離婚時の財産分与における特有財産の主張は、法律上の要件を満たした上で、過去の通帳や公적書類などの証拠を緻密に積み上げる必要があります。

「相手から相続財産も分与しろと言われている」「自分の親から引き継いだ財産を守りたい」「何から証明すればいいかわからない」といったお悩みをお持ちの方は、一人で抱え込まずに、離婚や相続の問題に精通した弁護士へ早期にご相談ください。適切な証拠の集め方や、法的に有利な主張の構成について具体的なサポートを受けることができます。

📜 相続トラブル・遺産分割のお悩みは夕陽ヶ丘法律事務所へ

戸籍一括収集から不動産名義変更(登記)・遺産分割協議までワンストップ対応。
親族間の対立や複雑な手続きでお困りの方は、お気軽にご相談ください。

【夕陽ヶ丘法律事務所の安心対応】
  • 初回相談料: 0円(30分無料)
  • 明確な料金体系: 事前に見積提示・着手金分割相談OK
  • 名義変更・不動産登記: 担当弁護士が直接対応・税理士とも連携
弁護士 井上正人

この記事の監修

弁護士 井上 正人 (いのうえ まさと)

大阪弁護士会所属(登録番号:43449)
弁護士法人夕陽ヶ丘法律事務所 代表

相続や遺産分割、借金問題、既婚者との男女トラブルなど、日常の不測の事態に直面した皆様の心理的なご負担を少しでも和らげ、円満な解決を導くためのサポートを徹底して行っています。どんな小さなお悩みでも、まずは当事務所の事務スタッフがLINEのチャットにて丁寧にお話をお伺いいたしますので、どうぞお気軽にご相談ください。

この記事に関するご相談はこちら

専門の弁護士があなたのお悩みを解決へ導きます。
まずはお気軽にお問い合わせください。

【日本全国対応・ご来所不要】LINE・お電話で手続完結
初回相談30分無料(※事案により異なる場合があります)
ご相談だけで終了しても費用は一切かかりません

LINEで今すぐ無料相談・24時間WEB予約

お電話での無料相談予約

📞 06-6773-9114 ✉️ メールで無料相談する
電話で詳しく聞く 📞 フォームから予約 📧
TOP
LINE相談
無料相談