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弁護士業務の流れ

Q 尋問の手控えはどのようにして作ればよいのか。

2025/11/24 更新

「重要な争点」の確認

(1)尋問の手控えを作るためには、事実上の争点の確認が必要です。

 (例えば、過失があるかは、裁判所が評価することです。これは法律上の争点です。しかし、信号の色は事実上の争です。)

(2)その前提として、訴状、答弁書、準備書面を読み直して、争点を確認します。

「重要な証拠」の確認

(1)尋問の手控えを作るためには、重要な証拠の確認が必要です

(2)特に、重要な証拠はピックアップしましょう。

陳述書の訂正でよい

(1)陳述書は、証人等が、証言する予定の内容を記載した文書です。

(2)陳述書で、重要な争点や、重要な証拠が記載されていれば、主尋問で証言してほしいことは、陳述書に記載されているとおりとなります。

(3)したがって、陳述書に基づいて質問文を作れば、主尋問用の質問例をそのまま作れます。

手控えの例

陳述書 
1 初めに 
(1) 私、 山田太郎 (以下、「私」という。)は、株式会社〇〇(以下、当社」という。)の営業課の部長です。
(2)当社は、ITツールの販売をしており、営業課では、社員は担当顧客を持ち、既存顧客を中心に、すべての顧客を2か月に1度訪問し、ヒアリングした内容を営業課で共有して、顧客の声を聴いて顧客に対し提案をする、という仕事をしています。

2 吉田氏の入社 
(1)令和3年9月に、吉田氏が入社しました。 
(2)吉田氏が入社した当時も、営業課の社員は30名で、私の部下は10名です。
(3)私と吉田氏の関係は上司と部下となります。
(4)吉田氏の仕事は、営業ではなく、その他の部門との調整です。営業課が報告書を出し忘れていれば、催促しますし、営業社員が受け取った社員の情報から提案できる内容を技術部門から聞いて新しい提案ができないか、を検討したり、当社の新商品を営業社員に説明したり、コンプラ関係の説明を営業社員に説明したりする仕事をしていました。
3 吉田氏の仕事と問題 
(1)吉田氏の仕事は、上記の仕事内容としては文句のいうところはありませんでした。 
(2)しかし、 吉田氏は、他の女性社員との距離感がつかめず、 何度もトラブルを起こしていました。
4 西野社員との衝突
(3)令和4年2月、私は、営業課の西野社員から以下のような相談を受けました。 

尋問メモ

第1 導入

1 陳述書
(1)被告代理人の弁護士の井上より質問します。
(2)乙10号証を示します。
(3)これは、証人である山田さんの言い分を書いた陳述書となります。
(4)1頁目、2頁目、3頁目を示します。」
(5)最後の頁には、証人である山田さんが署名しして、印鑑を押した、ということで間違いないですか。
(6)甲5号証の内容ですが、証人である山田さんの話した内容と間違いないでしょうか。」
(7)さきほどの証人である山田さんの署名と押印ですが、甲5号証の内容に間違いがないことを確認してもらって、その証明として、証人である山田さんさんが署名、押印して頂いたということで間違いないですか。」

2 山田さんの仕事
(1)証人である山田さんの役職を教えて下さい。
(2)営業課の仕事内容を教えて下さい。

解説

(1)もし、「営業課の仕事内容を教えて下さい。」で打ち合わせで適切な回答がでなかった場合には、以下のように質問する方法もあります。

(2)「打ち合わせでは、営業課の仕事は、既存顧客から聞いた話を会社に全体に共有する仕事とおっしゃってましたよね。」

(3) 「具体的に教えてもらえませんか。」と聞く。

(4)争点の前提となる質問であるから、この程度であれば、異議が出ることは考えられない。

第2 吉田さんとの関係

1 吉田さんの入社
(1)令和3年9月に、吉田氏が入社しましたよね。 
(2)吉田氏が入社した当時も、営業課の社員は何名ですか。
(3)証人である山田さんの部下は何名ですか。
(3)証人である山田さんと吉田さんの関係はどんな関係ですか。

2 吉田さんの仕事
(1)吉田さんの仕事はどんな仕事でしたか。
(2)山田さんは、上司として吉田さんの仕事が問題あると考えていましたか。

第2 西野社員との衝突

1 西野社員との衝突
(1)陳述書によれば、令和4年2月ころ、山田さんは営業課の西野社員から吉田さんに関する相談を受けたのですよね。
(2)相談を受けた時期はいつごろですか。
(3)その時期だと覚えている、理由を教えて下さい。
(4) 営業課の西野社員から、どんな話を聞いたんですか。
(5)それを聞いて、山田さんはどうしたんですか。

解説

(1)質問の意図を明確にするために、聞きたいことの概略を説明してから、その内容を具体的に教えてほしい、と質問する手法を利用しています。

(2)陳述書に記載されていることは少なくとも、争いのない事実です。

(3)誘導であるとの異議が出ても、これからその内容については、証人から詳細に説明してもらいますので、誘導にはあたりません、と反論すれば足ります。

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