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公正証書遺言の作成費用はいくらかかる?
公証役場の手数料と弁護士報酬

【本記事の監修者】
弁護士 井上 正人(大阪弁護士会所属 / 登録番号:第43449号 / 弁護士法人夕陽ヶ丘法律事務所 代表弁護士)
※本記事は、遺産分割・遺留分侵害額請求・相続放棄・不動産登記義務化等の相続実務経験に基づき、最新の民法および裁判所実務に沿ってわかりやすく解説しています。

相続において、故人の意思を確実に残すために公正証書遺言の作成を検討する方が増えています。しかし、「実際にどのくらいの費用がかかるのだろうか」と疑問に思われる方も少なくありません。

公正証書遺言の作成には、公証役場へ支払う手数料のほか、専門家に依頼する場合の報酬などが発生します。この記事では、遺言作成にかかる具体的な費用の中身と、それぞれの内訳についてわかりやすく解説します。

公正証書遺言の作成にはいくらかかる?手数料の目安と仕組み

Q 公正証書遺言の作成には総額でいくらかかる?手数料の目安と弁護士費用を教えてください
A 【法律・手続きの要点と仕組み】公正証書遺言の作成費用は、主に公証役場へ支払う「公証人手数料」と、必要に応じて発生する「証人日当・専門家報酬」の合計額となります。公証人手数料は「公証人手数料令」で全国一律に定められており、例えば遺産総額が5,000万円の場合は約4万3,000円、さらに目的価額全体が1億未満の場合は1万1,000円が加算されるなどの規定があります。これに加え、自前で用意できない場合は証人の日当(数千円~1万円程度)がかかります。
【対策・弁護士活用のメリットと注意点】弁護士に文案の作成から公証役場のやり取り、証人の手配まで一括して依頼する場合、別途10万円から30万円程度の弁護士報酬が発生します。費用はかかりますが、法的に不備のない遺言書を確実に作成でき、将来の遺産分割トラブルや相続登記手続きの遅延を防ぐ最大のメリットがあるため、事前の見積もりを含めて専門家への相談をおすすめします。

公正証書遺言の作成にかかる費用は、すべて一律ではなく、遺産の総額や財産を渡す人数によって変動します。大きく分けると、公証役場に支払う「公証人手数料」と、必要に応じて発生する「証人日当や専門家報酬」の2つが主な内訳となります。

予算をあらかじめ把握しておくことで、スムーズに遺言書の作成準備を進めることができます。

公証役場へ支払う手数料の計算方法と目安

公正証書遺言を作成する際、必ず発生するのが公証役場の手数料です。これは「公証人手数料令」という政令によって全国一律で定められています。

目的価額(遺産額)に応じた基本手数料

手数料は、遺言によって取得する財産の価格(目的価額)に応じて加算される仕組みになっています。一般的な目安は以下の通りです。

  • 遺産総額が1,000万円以下:1万1,000円
  • 遺産総額が3,000万円超〜5,000万円以下:4万3,000円
  • 遺産総額が5,000万円超〜1億円以下:4万3,000円〜5万6,000円

なお、遺言書全体の文字数が所定の枚数(通常は4枚、用紙によっては2,000字程度)を超える場合や、遺言執行者を指定する場合などは、数千円単位の追加手数料が加算されます。

相続人ごとに計算する点に注意

公正証書遺言の手数料は、遺言によって財産をもらう人(受遺者)ごとに個別に計算します。

たとえば、総額5,000万円の財産を長男にすべて相続させる場合と、長男と次男に2,500万円ずつ分ける場合では、手数料の合計額が異なります。複数人に分ける後者のケースのほうが、それぞれの価額に対する基本手数料を合算するため、全体としての手数料の負担が少し増える傾向にあります。

証人2人の手配にかかる費用

公正証書遺言を作成するには、作成当日に証人が2人同席することが法律で義務付けられています。

証人の要件と注意点

誰でも証人になれるわけではなく、未成年者や推定相続人(将来相続人になる人)、その配偶者などは利害関係があるため証人になれません。

証人を見つける方法と費用

身近に適任者がいない場合は、友人や知人に依頼するか、弁護士などの法律専門家に証人になってもらうことになります。

  • 知人や友人に依頼する場合:感謝の気持ちとして、数千円から1万円程度の謝礼や交通費を包むのが一般的です。
  • 専門家に依頼する場合:弁護士や司法書士に証人を依頼すると、1人あたり数千円〜1万5,000円程度の報酬(日当)が発生することが多いです。

弁護士や司法書士などの専門家へ依頼する場合の報酬

遺言書の文案作成から、公証役場との打ち合わせ、証人の手配までをすべて一貫して弁護士や司法書士などの専門家に代行してもらうことも可能です。

専門家サポートのメリット

法的に不備のない遺言書を作成できるだけでなく、相続税対策や、将来の「2024年相続登記義務化」「2026年住所変更登記義務化」といった最新の法改正を見据えた適切なアドバイスを受けられるメリットがあります。

専門家報酬の相場

依頼する事務所やサポートの範囲によって異なりますが、一般的には10万円〜30万円程度が相場となっています。

  • 遺言書の文案作成・公証役場との折衝のみ:約10万〜15万円
  • 財産の調査や証人の手配、総合的なサポートを含む場合:約20万〜30万円以上

公正証書遺言の作成は費用がかかりますが、将来の相続トラブルを未然に防ぎ、大切な家族へ確実な形で想いを伝えるための確実な投資と言えます。ご自身の状況や遺産の規模に合わせて、専門家への相談も検討してみましょう。

弁護士 井上正人

この記事の監修

弁護士 井上 正人
(いのうえ まさと)

大阪弁護士会所属(登録番号:43449)
弁護士法人夕陽ヶ丘法律事務所 代表

相続や遺産分割、借金問題、既婚者との男女トラブルなど、日常の不測の事態に直面した皆様の心理的なご負担を少しでも和らげ、円満な解決を導くためのサポートを徹底して行っています。どんな小さなお悩みでも、まずは当事務所の事務スタッフがLINEのチャットにて丁寧にお話をお伺いいたしますので、どうぞお気軽にご相談ください。

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