ご質問・ご相談などお気軽にお問い合わせください。

TEL 06-6773-9114

FAX 06-6773-9115

受付時間 : 平日10:00 ~18:00 土日祝除く

メールでの
お問い合わせ
検索

残業代の計算

Q 「固定残業の労働時間が長時間に及ぶので公序良俗違反(無効)である。」との主張(主張)は、適切ですか。

2025/10/22 更新

固定残業の労働時間が長時間(例えば、80時間)に及ぶこと

(1)従業員側の弁護士より、「固定残業の労働時間が長時間(例えば、80時間)に及ぶから、固定残業代は公序良俗違反となって無効である。」という主張がされることがあります。

(2)しかし、公序良俗違反は基本的に問題になりません。
 長時間労働であるとしても、労働者は会社に対し労基法37条の残業代を請求できます。したがって、長時間労働になることは、残業代としての性質を否定する根拠とはなりえないからです。

(3)もっとも、固定残業の労働時間が80時間に及ぶものとなっている場合には、基礎賃金が極めて低額となっている(最低賃金に近い場合)ケース、固定残業代の金額が基礎賃金を比して極めて大きいケースがほとんどです。
 固定残業が残業代の支払いとして認められるためには、①基本給と残業代の区分けが明確であること(判別要件・明確区分性)、②当該手当が残業代として支払われているとの合意(対価性)が必要です。
 上記のようなケースでは、①②の要件を満たすかどうかで判断されるべきであり、公序良俗違反の適用を検討する余地は原則無いとされます。

(4)また、固定残業の労働時間が80時間に及ぶものとなった経緯について、会社と従業員の交渉の経緯や実際の労働環境を検討したうえで、長時間労働時間を会社が強制していると認定できる例外的なケースについては、公序良俗違反を理由として、固定残業代が否定されることも理論上ありえるとされます。

参考

 判例タイムズ1509号の41頁

弁護士 井上正人
 この記事の著者・監修 弁護士 井上 正人(いのうえ まさと) 大阪弁護士会所属(登録番号:43449) /
弁護士法人夕陽ヶ丘法律事務所 代表

相続や遺産分割、借金問題、既婚者との男女トラブルなど、日常の不測の事態に直面した皆様の心理的なご負担を少しでも和らげ、円満な解決を導くためのサポートを徹底して行っています。どんな小さなお悩みでも、まずは当事務所の事務スタッフがLINEのチャットにて丁寧にお話をお伺いいたしますので、どうぞお気軽にご相談ください。

「残業代の計算」トップに戻る

Contact.お問い合わせ