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遺産分割調停で「相手がウソの主張」ばかりしてきます。
裁判官は見抜けますか?

【本記事の監修者】
弁護士 井上 正人(大阪弁護士会所属 / 登録番号:第43449号 / 弁護士法人夕陽ヶ丘法律事務所 代表弁護士)
※本記事は、遺産分割・遺留分侵害額請求・相続放棄・不動産登記義務化等の相続実務経験に基づき、最新の民法および裁判所実務に沿ってわかりやすく解説しています。

遺産分割調停で相手が虚偽の主張をした場合の対応策

Q 遺産分割調停で相手がウソの主張ばかりしてきます。裁判官は見抜けますか?
A 【法律・手続きの要点】裁判官や調停委員は多くの事例を扱っているため一定の嘘は見抜けますが、口頭の言い合いや主観的な主張だけでは裁判所で真実として認定してもらうことはできません。
【対策・弁護士活用のメリット】銀行の取引履歴や不動産登記簿などの客観的な書面を証拠として提出することが不可欠です。感情的な反論を控え、弁護士を通じて法的な根拠と確実な証拠で相手の虚偽の主張を完膚なきまでに論破しましょう。

遺産分割調停を進める中で、相手方が「被相続人から生前贈与を受けたはずがない」「故人の預金を引き出して勝手に使ったのはお前だ」など、事実とは異なるウソの主張を繰り出すケースは少なくありません。

自分の正当性をいくら口頭で訴えても、調停の場では水掛け論になってしまい、手続きが長期化する原因となります。感情的になってしまう気持ちを抑え、「客観的な証拠」をもって相手の主張を崩していくことが重要です。

裁判官や調停委員は相手のウソを見抜けるのか

調停委員は人生経験豊富な第三者であり、裁判官は法と証拠のプロフェッショナルです。そのため、双方の話し方や主張の矛盾点などから、「どちらの言い分に信憑性があるか」をある程度感じ取ることはできます。

しかし、裁判所は「推測」だけで判決を下すことはできません。裁判官が心証を形成するためには、主観的な言い分ではなく、誰が見ても明らかな客観的証拠が必要となります。

相手がいくら巧妙なウソをついたとしても、それを裏付ける証拠がなければ、裁判所は相手の主張を真実として採用することはできません。逆に、こちらが証拠を示さなければ、相手のウソがまかり通ってしまうリスクすらあります。

ウソの主張を客観的書面で論破する方法

相手の虚偽の主張に対抗するための最大の武器は、主観的な言葉ではなく「客観的な書面(証拠)」です。以下のような資料を収集・活用することで、相手の主張を完膚なきまでに論破することが可能です。

  • 銀行の取引履歴(過去の入出金記録や通帳のコピー)
  • 不動産登記簿謄本(全部事項証明書)
  • 遺言書の写しや生前贈与契約書
  • 故人のカルテや介護記録(認知症の有無や判断能力の証明)

例えば、「生前にお金を渡したはずだ」という相手の主張に対しては、銀行の口座履歴を取り寄せることで、実際にはそのような送金履歴が存在しないことを明確に証明できます。書面という動かぬ証拠の前に、相手の口頭のウソは論理的に崩壊することになります。

最新の法制度や不動産に関する証拠の重要性

近年の法改正により、相続を取り巻く手続きや証明のあり方も変化しています。特に不動産が絡む相続では、正確な権利関係の把握が不可欠です。

2024年4月からは相続登記の申請が法的な義務となり、放置していると過料の対象となるリスクがあります。さらに、2026年4月からは住所変更登記の義務化も控え、不動産の所有者情報を正確に整理する重要性が高まっています。

また、所有不動産記録証明制度なども活用しながら、被相続人が生前に所有していた財産を漏れなく洗い出すことが、不毛なウソの主張を封じ込めることにつながります。不動産の登記情報や名寄帳などを取得すれば、相手が隠そうとしている財産や、勝手な処分に関する事実も明るみに出ます。

相手に惑わされず有利に調停を進めるために

遺産分割調停で相手がウソの主張を繰り返すと、精神的なストレスは非常に大きなものになります。「こんな不条理な話が通ってしまうのか」と絶望してしまう方も少なくありません。

しかし、感情的に言い返すことは得策ではありません。感情を排し、的確な証拠を積み上げて論理的に反論することが、調停を有利に進める唯一にして最大の近道です。

弁護士に依頼すれば、必要な戸籍謄本や預貯金の取引履歴、不動産登記などの資料を迅速に収集し、相手のウソを指摘するための法的な準備書面を作成してくれます。相手の虚偽の主張に一人で悩むことなく、ぜひ専門家の力を借りて冷静かつ確実に対処してください。

弁護士 井上正人

この記事の監修

弁護士 井上 正人
(いのうえ まさと)

大阪弁護士会所属(登録番号:43449)
弁護士法人夕陽ヶ丘法律事務所 代表

相続や遺産分割、借金問題、既婚者との男女トラブルなど、日常の不測の事態に直面した皆様の心理的なご負担を少しでも和らげ、円満な解決を導くためのサポートを徹底して行っています。どんな小さなお悩みでも、まずは当事務所の事務スタッフがLINEのチャットにて丁寧にお話をお伺いいたしますので、どうぞお気軽にご相談ください。

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