【デジタル化】自動化のポイント
2024/01/10 更新
完全自動化の失敗
(1) 全てが完全に自動化された工場では、照明が不要になります。
(2) これを目指した「照明不要」実験がありました。しかし、これは上手く行きませんでした。
完全自動化には、柔軟性の問題があります。
柔軟性の問題
(1)企業が生産プロセスの更新を望んだ場合、ロボットの再プログラミングが必要になります。しかし、ロボットに新たな作業を覚えさせるコストは、人間より高くなります。
(2)プログラミングをやり直すのに特殊な技術が必要になります。プログラミングを外部に依頼する場合には、調整コストが高額になったり、上司の決裁が必要になったりします。
(3)結局、細かい調整が不可能であり、かつ、これを調整するハードルも高く、問題が放置されてしまうことになりがちです。
自動化のポイント
(1)ローコードのツールを使うなど、調整のための技術習得が容易なツールを選ぶ。少なくとも、現場で、調整が可能な環境を作る必要があります。
(2)アジャイル方式を使って、現場に主導権を渡す。現場の意見を無視して自動化はできません。
(3)全体的な自動化ではなく、企業の課題にマッチした部分に限って自動化を行う必要があります。
(4)適切な目標設定が必要です。
適切な目標設定
(1)企業の課題が共有され、その優先順位にマッチしない改善(自動化)は基本的には意味がありません。
(2)例えば、ある工程を自動化しても、従来、その作業を行っていた人員を削減できないのであれば、生産性を向上することはできません。
(2)例えば、ボトムネック部分の生産性を向上できるのであれば、全体の生産性を向上することができます。
(3)ミスが許されない部分や、危険な部分について、自動化するのも有効です。
参考
ハーバードビジネスレビュー2023年7月号20頁以下