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組織開発

Q 「システム思考」とは何ですか。

2025/12/12 更新

システム思考

(1)システム思考は、物事を全体的に捉えた思考です。
(2)学習する組織が成立するには、システム思考が必要だと言われます。
(3)社会は複雑化しています。ある時間、ある前提では成り立つロジックが、実際には役に立たなくなっています。

例1 ボトムネック

1 ボトムネックの思考

(1)ある製品を作るのに、工程1、工程2,工程3があるとします。
 工程1~3の中で一番時間がかかる工程をボトムネックと呼びます。

(2)全ての工程のスピードはボトムネックに合わせるのが効率的です。

(3)例えば、工程1の作業効率だけを上げても、大量の仕掛品が発生し、在庫管理が増えるだけです。

2 ある部分だけを見ても分からない

(1)しかし、ここで、工程1だけしか担当していない人には理解できません。

2(2)工程1だけを担当してる作業員は、必死に頑張っていても成果がでないことが理解できません。

3 システム思考の必要性

(1)システム思考とは、別の角度で物事を見ることが大切であること、「ある人の視点での正解」が実は、「目的達成にとって正解ではないこと」を教えてくれます。

(2)システム思考の必要性は、以下を教えてくれます。

 〇 社内のメンバーだけで議論していては気づけないことがあること

 〇 専門的な経験則(知識)を常に学ぶ必要があること

 〇 当たり前(過去の経験則)についても疑うことが大切であること

例2 交通渋滞の解消

(1)例えば、交通渋滞の解消に、道路を広くしても、車の利用を便利にしても、車の利用者が増えて渋滞が解消しないという例もあります。

(2)この場合に、車道を狭くして、公共交通機関の利便性に力を入れることで解消する例もシステム思考です。

(3)システム思考とは、「直感と反する解決策が、実は本当の解決策であることに気づくこと」と理解してもよいでしょう。

参考

 ハーバードビジネスレビュー2026年1月号10頁以下

 枝廣淳子 小田理一郎 「なぜあの人の解決策はいつもうまくいくのか?―小さな力で大きく動かす!システム思考の上手な使い方」

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